![]() ![]() ![]() ![]() 20004年6月、シングル「Level 42」でメジャーデビューを果たした彼女は、2005年3月、3rdシングル「リルラ リルハ」で大きな転機を迎える。自らが出演したボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)のCMソングとなったこともあり、週間シングルランキングで、いきなり初登場3位を記録! アーティスト=木村カエラとしての認知を一気に獲得した。さらに2005年10月には、奥田民生のソロ10周年記念映画『カスタムメイド10・30』で映画初主演を務めるなど、カエラはメキメキと活動の幅を拡大していく。あくまでアーティスト活動を基盤としながらも、それに付随するものには積極的に取り組み、それらを自らのなかに吸収し、1つひとつをしっかりと蓄積していく。その貪欲な姿勢、何ものにも捉われない、いい意味でのライトな感覚(柔軟性)が自由度の高い木村カエラの音楽性にもつながっているのかもしれない。 そして、何より彼女を突き動かしているのは、音楽への底知れぬ愛情と好奇心の旺盛さ。ブレイクする前のPerfumeを、カエラがいち早くプッシュしていたのは有名な話だが、毎回取材するたびに洋邦問わず、新鋭のアーティスト(ときにはかなりマニアックな)を紹介してくれたりと、敏感にキャッチする能力、アンテナの感度の鋭さも木村カエラならでは。それが木村カエラの産み出す作品達に大きな影響を及ぼしているのは言うまでもない。 ![]() 2006年3月には、奥田民生プロデュースのシングル「BEAT」や『キットカット』のCM曲「You」など、そうそうたる面々が楽曲提供した2ndアルバム『Circle』をリリース。さらに、『キリンラガー』CMソングのために再結成されたサディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mica Band Revisited)のボーカルに迎えられ、10月には彼女の名前を入れた“Sadistic Mikaela Band”名義でアルバム『NARKISSOS』を発表するなど、音楽を通して大御所から無名の新人に至るまで、さまざまなアーティストたちと精力的に交流を図ることで、自身の可能性を広げていく(無限の可能性を知る)彼女。 その後も、モード学園のCMソングとなったシングル「TREE CLIMBERS」、JR skiskiキャンペーンソング「Snowdome」、さらに髭カエラが大きな反響を呼んだマンダム 『LUCIDO-L』CMソング「マスタッシュ」、彼女自身も登場した映画『パコと魔法の絵本』の主題歌「memories(original version)」など、次々と話題作をリリース。そして、デビュー5周年を迎えた2009年には、13枚目にして初となるバラードシングル「どこ」で、新境地を見せ、新たな木村カエラの側面をのぞかせてくれた。 またこの年には、さらなる彼女の転機となる名曲「Butterfly」が誕生(2009年6月にリリースされた5thアルバム『HOCUS POCUS』に収録)。配信されるとともに、驚異のダウンロード数を誇り、現在もチャートの上位を獲得。そもそもは、親友の結婚を祝うために作られた曲であったが、彼女のひたむきな幸せを願う思いは男女、年代の幅を越えて多くの共感を得、じわじわとその熱が浸透。「Butterfly」は新たなウェディング・ソングの定番となったのみならず、ある種の社会現象を生んだ。紛れもなくこの曲は今後の木村カエラの動向をも左右する、木村カエラを語るに外せない彼女にとって重要な1曲、宝物となった。 ![]() 奇抜なファッションや髪型、くるくると変わる表情が象徴するように、ロックを根底にしながらも、毎作品ごとに、聴き手の予想を裏切るトリッキーな発想、独自のカエラワールド、サウンドを展開していた彼女。けれど、彼女の描く歌詞は、その世界を継承しつつも、自身の心の叫びや葛藤、素直な想いが常に吐露され、いい意味でのギャップを聴き手に感じさせた。ひと目を引く外見のカラフルさ、縦横無尽さ、何ごとにも果敢に取り組んでいく強さとは対照的に、内面はとてつもなく繊細な感情を持った女の子。大胆さの裏側にある繊細さ、強さと弱さ、光と影……。彼女の楽曲にはそういった相反するものを兼ね備えており、だからこそ、多くのリスナーが共鳴するに違いない。 どこにでもいそうでいない女の子=木村カエラ。誰よりも普通の感覚を持ちつつも、誰よりも突拍子もなくて、つかみどころがない。雲の上をフワフワと自由に飛び周りつつも、実は地にしっかりと根を生やしている。先ごろリリースされたベストアルバム『5years』には、そんな彼女の魅力が余すところなくつまっている。とにかく多彩。一体、カエラカラーは何色あるのか!? そのバリエーションの豊富さだけでも圧倒されてしまう。けれど、明らかに違うのは、今までの木村カエラがビビッドカラー一辺倒であったのに対して、「Butterfly」で初めて淡い色彩が施されたこと。それだけにこの先、カエラカラーにどんな配色が加わるのか、彼女が新たに生み落とす作品が今から非常に楽しみだ。 (文:星野彩乃) 2004年6月23日、シングル「Level 42」でメジャーデビュー。 ■アルバム『5years』 ■アルバム『HOCUS POCUS』 ■シングル「どこ」 P R
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