ORICON STYLE

2010年07月14日
 暖かい風が吹き抜ける季節が訪れ、テレビの番組欄にも新しい顔が増えた。各局の思惑を胸に、その期待を一身に背負うこととなるのが、プログラムの“柱”、ドラマだ。この春もひと筋縄ではいかないユニークな視点のもの、頭に汗をかかせるパズル的要素のもの、見ごたえのある本格派、見終わったら誰かに話したくなる面白さ満点の1本など、個性が際立つ作品群が出揃った。主題歌というスパイスをたっぷりふりかけて召し上がれ!

豪華な布陣で、月曜の夜に“夢”が広がる

 1週間のドラマの始まりは“月9”からという人も少なくないだろう。フジテレビ系ドラマの代名詞である月曜9時枠の新作は、松本潤)・竹内結子コンビによる『夏の恋は虹色に輝く』(7月19日スタート)。どこか文学的なにおいさえ漂うタイトルが内包するラブストーリーは、大物俳優を父に持ち、そのコンプレックスに悩む売れない二世俳優が、悩みなど笑って吹き飛ばす元気な女性と出逢い、迷いながらも恋に、仕事に、奮闘する姿を等身大で描いていくというもの。松本潤は、今回がフジテレビ系連続ドラマ初主演となる。松本の兄役に沢村一樹、偉大な俳優の父親役に伊東四朗、母親役に松坂慶子。ライバルに永山絢斗。主題歌は、上半期の話題を独り占めにした嵐が「Love Rainbow」担当。さらに、YUI「Please Stay with Me」(7月14日リリースのアルバム『HOLIDAYS IN THE SUN』に収録)が挿入歌を歌うという豪華な布陣で、月曜の夜に“夢”が広がる。

バリエーション豊かな火曜ドラマ

 火曜日のドラマにはバリエーション豊かなジャンルが並ぶ。フジテレビ系の夜9時からは、個性派俳優、堺雅人がゴールデンタイムの連ドラ初主役を務める『ジョーカー 許されざる捜査官』(7月13日スタート)。昼は、温厚な人柄で物腰の柔らかい刑事だが、夜には法の網の目を潜り抜ける凶悪犯に怒りの鉄槌を下す制裁者という表と裏、2つの顔を持つ男による勧善懲悪エンターテインメント。心に傷を持つ暴走気味の鑑識官に錦戸亮、伊達とコンビを組むことになる新人女性刑事に。さまざまな背景を抱えた登場人物を通して、人間の怒りや悲しみ、愛情を深く描き、正義とは何か、悪とは何か、そして人が人を罰するとはどういうことなのか、を問いかける。主題歌には、初のドラマ主題歌を担当することとなったRIP SLYME「SCAR」。8月4日リリースのベストアルバム『GOOD TIMES』に収録される新曲で、フラメンコギター×エレクトロ×アフリカンビーツがクロスオーバーする異色かつ叙情的なHIP HOPソングに仕上がっている。  同じフジテレビ系の10時からは、上地雄輔が、民放連続ドラマでは初主演、弁護士役に初挑戦する『逃亡弁護士』(7月6日スタート)がオンエア。将来を期待された若手弁護士が、突然、身に覚えのない恩師殺し・放火・横領の罪を着せられるが、任意の取り調べ中に逃走。真実・真犯人を突き止めるために知力と体力をめぐらすサスペンスでありながらも、逃走先で、法律に泣かされ、トラブルを抱え困っている人々に、法の知識を駆使し、手を差し伸べ、諦めかけていた自分の人生にふたたび立ち向かっていかせるという、ヒューマンドラマの一面も見せる豪華な構成となっている。人気コミック『クロサギ』の原案者・夏原武が別ペンネーム・剛英城で書いた、小学館『月刊!スピリッツ』に連載中の『逃亡弁護士 成田誠』『新・逃亡弁護士 成田誠』をドラマ化。共演に石原さとみ矢田亜希子北村一輝。地元・京都を拠点に活動を続けてきた20才のアーティスト和紗(かずさ)による主題歌「Stand Up For Love」(9月1日リリース)が、感動をじっくりと熟成させるかのようにエンディングを彩る。  火曜日10時からは、観月ありさ主演の『天使のわけまえ』(7月6日スタート/全5話)がNHKで放送を開始。観月演じる、全てを失った女性が料理を通して、人とつながり、自信と絆を取り戻していく物語。絶望のどん底からの再生を支える人との絆が絶妙なスパイスとなって、ストーリーを回していく。世界的ファッションデザイナー、コシノヒロコ作詞による河口恭吾「名もなき花よ」(7月23日リリース)も必聴。  その『天使のわけまえ』の話放送後の8月31日からは、同じNHK火曜10時枠で上戸彩主演による『10年先も君に恋して』がスタート。10年後の未来からまだ出会いもしていない将来の夫が現れ、「自分とは絶対結婚しないでくれ」と頼まれたら…?という設定で繰り広げられるロマンティック・ラブコメディ。人生における結婚の意味を見つめつつ、切ない想いをベースに、恋愛のときめきと苦みと感動が描かれていく。挿入歌とエンディングテーマをCrystal Kayが担当。  火曜日の深夜0時55分は、ドラマ史上数多く生まれてきたスポーツ根性もの、いわゆる“スポ根”の題材に国技である相撲がフィーチャーされたことでも話題の『土俵ガール!』(TBS系/7月13日スタート)。相撲に情熱を注ぐヒロインが率いる、男子相撲部員たちの熱くてコミカルな物語を、テレビドラマ初主演となる佐々木希が演じ上げていくところに注目。部員が1人しかいない廃部寸前の弱小男子高校相撲部のコーチを引き受け、その再建に向けて奮闘する。主題歌は、ミリオンヒットとなった織田哲郎の名曲をカバーした、コブクロ「いつまでも変わらぬ愛を」(8月25日リリースの『ALL COVERS BEST』収録)。

今季注目度が高い人気シリーズの続編に、フレッシュな顔ぶれも登場!

 水曜日の夜10時に“干物女”が帰ってきた。会社での“ON”と自宅での“OFF”が極端で、恋愛も放棄して何をやるにもぐーたらな生活を送る通称“干物女”を主人公にして、2007年7月に大きな話題を巻き起こした綾瀬はるか主演ドラマ『ホタルノヒカリ』の続編にあたる『ホタルノヒカリ2』(日本テレビ系/7月7日スタート)は、ヒロインが社内プロジェクトのために3年の海外勤務を経て戻ってきたところから物語が始まる。会社では“やり手”なのに、家に戻ると相変わらずの“干物”っぷり。ところが、その3年の間に一度はラブラブな関係になっていた上司との仲にも微妙な空気が流れ始め、後輩が増えた職場でもどこか周りのペースと合わなくなり始め・・・、という新たなターニングポイントが満載。この危機をぐーたらな性格はそのままにどう切り抜けていくのか、それとも“干物”を返上するのか。再び多くの女性の共感を集めそうだ。藤木直人板谷由夏安田顕など前作から引き続いての顔ぶれに、向井理木村多江臼田あさ美などの新しいメンバーが加わり、さらなるパワーアップが期待される。主題歌はいきものがかり「キミがいる」(8月4日リリース)。ボーカルの吉岡聖恵が、同じ女性の立場から書き下ろしたナンバーというところもポイントだ。

(文:田井裕規)
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