ORICON STYLE

2009年08月26日
 活動休止6周年を記念して、この春から“消費期限付き”で復活を遂げたcali≠gari(カリガリ)。5月にベストアルバム『cali≠gariの世界』(最高位11位)をリリースし、6月20日にZepp Tokyoで久々にその姿を現す。そして、7月にシングル「9−踏−編」「9 スクールゾーン編」をリリース(最高位7位)。大いに注目を集め、新たなファンまでも獲得し始めたところへ、いよいよ8月26日ニューアルバム『10』をリリース。さてさて、cali≠gariとはいかなるバンドなのか。そして消費期限はいつ切れるのか…!?

“消費期限付”で復活した唯一無二のcali≠gariサウンド

 その特異な音楽性と存在感で、ビジュアルシーンのみならず、音楽シーンに大いなるインパクトを残した伝説のバンド、それがcali≠gariだ。唯一のオリジナルメンバーであり、強烈な個性を持ったギター・桜井青、そんな彼に負けるとも劣らない個性派ボーカリスト・石井秀仁、土台を支えるだけにとどまらないリズム隊の村井研次郎(B)と武井誠(Dr)の4人から放たれる音楽は、まさに唯一無二。ポップでいてアバンギャルド、最先端にしてレトロ、相反する様々な要素を巧みに取り入れ、“cali≠gari”としか表現しえない個性を作り上げていた。そんな彼らの復活は、バンドの復活ブームに沸く最近のシーンにおいても大きな話題となった。

 そこで約6年ぶりにリリースされたのが、このニューアルバム『10』。これは、各々の個性が絶妙にミックスされ、さらにcali≠gariならではのサウンドに仕上がった作品となった。約6年ぶりのオリジナル音源となったシングル「9 スクールゾーン編」に収録された「スクールゾーン」、オープニングを飾る「ママゴトセンター」、アルバムを締めくくる「電気睡蓮」といった桜井青の手による楽曲は、やはり彼らしいどこか懐かしいレトロな雰囲気や、耳に柔らかく響くメロディーが、心にも優しい。一方、石井秀仁が作詞作曲を手掛けた、シングル「9 −踏−編」に収録された「−踏−」をはじめ、「混沌の猿」、「シャ・ナ・ナ」では、彼らしいポップセンスと、これまたセンス溢れる独特な言葉遊びを交えた歌詞が絶妙にマッチ。cali≠gariというバンドの世界はもちろん、石井ならではの世界を見事に作り上げている。

レトロ×ポップ×ロック×テクノを絶妙にミックス

 他にも、ライブで映えそうな勢いたっぷりの「マッキーナ」、軽快なビート感と共に意外なほどストレートなロックを聴かせる「偶然嵐」では、ノリのいいバンドらしいところもしっかり感じさせ、さらには「ハラショー!めくるめく倒錯」では、ポップなメロディーに、テクノ調のサウンドが特徴的。これだけでも十分幅広いのだが、さらにさらに「月光ドライブ」の耳に馴染むメロディーは、歌謡曲を彷彿させるほど秀逸な出来。まさに彼らの持つセンスのよさが光った1曲だろう。

 その流れから続く「飛蝗者読誦」は、語りを中心としたダークな緊張感溢れる雰囲気に一瞬ギョッとさせられるものの、終盤「飛蝗者(バッタモノ)」のリフレインでこれまたガラッと雰囲気は一転。と、まさに4人各々の個性が主張し合った11曲を収録した濃密な作品。けれども収録時間が40分にも満たないコンパクトな作りも手伝って、意外にすんなりと聴けてしまう。

 ジャンルという区分けなど無用なバンドだけに、一体どんなバンドなの?と大いに疑問に思った人こそ、ぜひこの『10』を手にとってみては?他にはないcali≠gariの魅力に驚かされること間違いなし。消費期限切れ“マヂカ”のワンマンツアー、その名も『END OF そろそろ』も9月に敢行。いつ消費期限が切れるのか、その後の復活はあるのか、その展開も全く未知なだけに、今この機会に、最新アルバム『10』でcali≠gariの魅力に触れておくことをオススメする。

(文:村山 幸)

RELEASE

10【初回限定盤/DVD付】
cali≠gari
発売日:2009/08/26[アルバム] 価格:¥4,200(税込)
ビクターエンタテインメント 品番:VIZB-4

10【通常盤】
cali≠gari
発売日:2009/08/26[アルバム] 価格:¥3,150(税込)
ビクターエンタテインメント 品番:VICB-60049

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PROFILE

cali≠gari(カリガリ)
メンバーは石井秀仁(Vo&G)、桜井青(G&Vo)、村井研次郎(B)、武井誠(Dr)。
1989年に結成。幾度と無くメンバーチェンジを繰り返しており、現在のメンバーは第7期。
2003年6月、無期限活動休止に突入。
2009年4月、“活動休止6周年記念 消費期限付”として活動を再開。
2009年5月、アルバム『cali≠gariの世界』をリリース。
2009年7月、シングル「9 スクールゾーン編」「9−踏−編」をリリース。
2009年8月26日、アルバム『10』をリリース。
2009年9月、ライブ「トゥワー2009『END OF そろそろ』」を大阪(2日)、東京(5、6日)で開催。

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