ORICON STYLE

2007年09月12日
RADWIMPS LIVE REPORT
熱狂と感動のアリーナ公演を直撃!!
アリーナを覆い尽くす“みんなの歌”
 ライブ後半、会場に足を運んでくれたオーディエンスとコンサートに関わったスタッフへの感謝を述べたあと、野田洋次郎(Vo&G)は他の3人のメンバー一人ひとりに向かって、「一緒に音楽をやってくれて、ありがとう」と頭を下げた。昨年12月にリリースされた最新アルバム『RADWIMPS 4〜おかずのごはん〜』は野田のなかにある心象風景、“生”に対する強い執着をダイレクトに表現することに成功したアルバムだったわけだが、言うまでもなくそれは、メンバー全員が野田の描きたい世界観を正確に受け止めなければ実現できなかったはず。ステージのうえで野田は、その事実を改めて実感したのではないだろうか。

  実際、この日のライブで彼らは“RADWIMPSとしてやりたいこと”を、今まででもっともストレートに体現できたのだと思う。印象的なギターリフとやわらかいメロディーがひとつになり、いきなりの大合唱を生み出した「セプテンバーさん」、緻密にして直接的なリズムアンサンブルと言葉の強さが完全に一体化した「ギミギミック」、超速弾きのリフとあまりにも切ない歌がギリギリのバランスで同居する「アンチクローン」。最初の3曲を終えた時点で彼らは、アリーナを覆い尽くす“みんなの歌”を響かせることができることを完璧に証明してみせた。
野田洋次郎の写真桑原彰の写真
武田祐介の写真山口智史の写真
ロックの理想形をしっかりと見せ付けた
 その後も4人は、ミクスチャーという概念を大きく逸脱したバンドサウンドを次々と出現させてみせる。「今年かぎりでRADWIMPSは解散します!」というMC(もちろんウソ)を前フリにした激烈ファンクロック「なんちって」(演奏、めちゃくちゃ上手い!)、あまりにも純粋でノスタルジックなラブソング「いいんですか?」、そして、「デビューシングルなんだけど、俺、この曲すごく好きなんだよ」という野田の呟きが印象的だった「25コ目の染色体」。さらにアンコールでは別名バンド“味噌汁's”も登場するなど、エンターテインメント性もしっかりアピール。好きな女の子、夢、希望、絶望、くだらないジョークと真摯なメッセージ、汚い心と崇高な意思。ひとりの人間のなかに当たり前に存在している有象無象を、ライブという場所でまっすぐにぶちまけること。RADWIMPSは超満員の横浜アリーナで、そんなロックの理想形をしっかりと見せ付けてくれた。

 2007年現在、誰が何と言おうと、このバンドは日本のロックシーンのど真ん中にしっかりと存在している。そのことを力強く示した、きわめて貴重なライブだったと思う。
(写真:古渓一道)
(文:森朋之)
RELEASE
生春巻き
RADWIMPS
2007/07/11[DVD]
\3,800(税込)
EMIミュージック・ジャパン
TOBF-5533
DVD購入(Amazon)
PROFILE
野田洋次郎(Vo&G)、桑原彰(G&Cho)、武田祐介(B&Cho)、山口智史(Dr&Cho)の4人組。
2001年、バンド結成。
2003年7月1日、インディーズ1stアルバム『RADWIMPS』をリリース。
2005年3月8日、インディーズ2stアルバム『RADWIMPS 2〜発展途上〜』をリリース。
2005年11月23日、シングル「25コ目の染色体」でメジャーデビュー。
2006年1月18日、シングル「イーディーピー〜飛んで火に入る夏の君〜」をリリース。
2006年2月15日、アルバム『RADWIMPS 3〜無人島に持っていき忘れた一枚〜』をリリース。
2006年5月17日、シングル「ふたりごと」をリリース。
2006年7月26日、シングル「有心論」をリリース。
2006年11月8日、シングル「セツナレンサ」をリリース。4位を獲得。
2006年12月6日、アルバム『RADWIMPS 4〜おかずのごはん〜』をリリース。5位を獲得。
オフィシャルサイト