ORICON STYLE

2005年07月20日
“奇跡”が運んでくれた斬新で、革新的なコラボレーション!
GLAYとEXILEのコラボレーション・シングル「SCREAM」が完成した。この夢のタッグの情報は早くに届いていたものの、音を耳にするまでに少々時間がかかった。一体どんなものになるのだろう…と不安に感じつつも、飛ぶ鳥を落とす勢いのダブル・ネームだけに半端なものは出てこないだろうという変な確信もあった。果たして、完成品は骨太で、ビートとグルーヴに溢れた、体験したことのないパワーを感じさせる逸品となった。1+1がいくつに“化けた”のか、それは曲とPVを手にしたみなさんがそれぞれ感じてほしい。

敢えて接点を求める必要はない

 正直GLAYとEXILEがコラボレーションすると聞いた時には驚くというよりも、何かの間違いじゃないかと思った。かたやロックの雄、かたやポップ&ダンス・シーンの中心的存在。ともにその個性が際立つアーティスト同士であり、存在自体がジャンルと言ってもいい2組だけに、敢えて接点を求める必要はないんじゃないかと考えたからだ。

 日本のポップス・シーンには、時としてとんでもなく豪華な顔合わせというものが誕生する。井上陽水/安全地帯、忌野清志郎+坂本龍一、松任谷由実・小田和正・財津和夫、中山美穂&WANDS、桑田佳祐&Mr. Children、MISIA+DCT、安室奈美恵やglobe、hitomi、華原朋美、TRF、TMNなど小室ファミリーが勢揃いした“TK PRESNTS こねっと”、TOKIO、V6、Kinki Kidsらジャニーズ・ファミリーの夢の共演“J-FRIENDS”など。もちろん、この他にも数えきれないほどの“コラボ”は生まれているし、イベントでの突発発生的なものまで含めると、とんでもない数にのぼる。

 しかし、その多くは、音楽的方向性が同じだったり、プロデューサーが同じだったり、レコード会社あるいは所属事務所が同じだったりして、生まれるべくして生まれたというか、プロジェクトの実現まで様々な苦労はあったのだろうけれど、けっして“意外性500%”というようなものではなかったようにも思う。そしてその成り立ちは、そのままユニット名表記にも表れている。+や&、with、featuringなど、“この人の音楽とこの人の音楽を組み合わせてみました”的なニュアンスのするユニット名には確かに安心感はあるし、どんな音が飛びだしてくるのだろうとワクワクさせてもくれる。言わばジョイントの王道であり、正解への近道でもある。

コラボという特殊ケースを最大限に生かした音

 ところが、今回のGLAYとEXILEのコラボではアーティスト名を「×」でつないだ。それぞれの音楽性を重ねる「+」ではなく、ミックスさせる「×」。何が起こるんだろうと不安にさせてしまう「×」。とんでもないものが飛び出すかもしれないが、リスクも少なくない。実は、ここにこのプロジェクトの最大の魅力があり、独自の世界を築いた2組が手を組む意味もあったのではないかと感じている。GLAYのサウンドでもあり、EXILEのグルーヴでもある。でもその融合から生まれた新たな音からは、確かにGLAYの色を感じることもできるし、EXILEの魅力を見出すこともできる。コラボという特殊ケースを最大限に生かした音がしっかりと確立されているのである。斬新であり、革新的なコラボの成功例と言えるのではないだろうか。

 とかく、話題ばかりが先行しがちなアーティストのジョイントだが、意外性があって、不安さえ覚えさせて、それでも結局はカタルシスが押し寄せてくるパターンというのは極めて稀だ。そんな稀なケースを生み出した、GLAYとEXILEが同じ時期にミュージック・シーンの最先端にいたという奇跡。このプロジェクトはその“奇跡”が運んでくれた真夏の贈り物だったのかもしれない。
(文:田井裕規)
SCREAM【初回限定盤&通常盤】
GLAY×EXILE
2005/07/20[シングル+DVD]
\1,260(税込)
rhythm zone
RZCD-45238/B
SCREAM【5万枚限定プレミアムフォトジャケット】
GLAY×EXILE
2005/07/20[シングル+DVD]
\1,260(税込)
rhythm zone
RZCD-45257/B
※レコーディング風景、PVメイキング映像は、初回30万枚限定盤のみに収録。
【GLAY×EXILE】
日本に存在するバンドの中で頂点に君臨し続けるGLAY、そして日本を代表するDANCE&VOCALユニットであるEXILE。両アーティストのお互いの音楽、そしてエンターテイメントに対するリスペクトから始まった豪華プロジェクト。楽曲は共同プロデュース、ヴォーカルはEXILEのATSUSHI/SHUNとGLAYのTERU。そしてサウンドは、EXILEのダンスが映えるアレンジのGLAYによるバンド・サウンドという奇蹟のコラボレーション。
2005年7月20日、シングル+DVD「SCREAM」をリリース。
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【GLAY】
TERU(Vo)、TAKURO(G)、HISASHI(G)、JIRO(B)の4人組。
1994年5月、プラチナムレコードより、1stシングル「RAIN」でデビュー。
1996年1月17日、シングル「グロリアス」が大ヒット。
1996年11月18日、アルバム『BELOVED』で首位獲得し、初のミリオンセールスを達成。また同年12月6日、シングル「BELOVED」が第29回全日本有線放送大賞ゴールド・リクエスト賞受賞。
1997年10月1日、ベストアルバム『REVIEW〜Best Of GLAY』は発売後1週間で売り上げ300万枚を達成。オリコン・チャート史上最高得点で初登場首位獲得。同年、第30回日本有線大賞 大賞受賞、日本レコード大賞 アルバム大賞受賞、日本レコード大賞 優秀作品賞受賞と名実共に頂点に立った。
その後も「誘惑」「BE WITH YOU」「ここではない、どこかへ」「GLOBAL COMMUNICATION」と次々と名曲を発表。
2002年、日中国交30周年記念イベント『ONE LOVE in 北京』に参加。日本だけでなく世界的にも大きな成功を収める。
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【EXILE】
1999年、HIRO、MATSU、USA、MAKIDAI、SASAの男性5名で結成されたヴォーカル&ダンス・ユニット。
2001年夏にヴォーカルSASAが脱退。このSASAの脱退により、新ヴォーカリストとしてATSUSHI、SHUNの2名が加わり、『EXILE』の誕生となった。
2003年11月6日、シングル「Choo Choo TRAIN」で、2位を獲得。
2003年12月3日、アルバム『EXILE ENTERTAINMENT』で、首位獲得。
2004年6月30日、シングル「real world」では、首位獲得。また、メンバーのソロ企画がスタート。
2005年1月1日、初のベストアルバム『SINGLE BEST』、『SELECT BEST』、『PERFECT BEST』で首位獲得。
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