12星座占い (5月25日更新)
1位
2位
3位

2010年02月10日発売
ポニーキャニオン PCCA-03077
最高位:11位 登場回数:3回

収録曲
  1. One Way=My Way

  2. Our Songs

  3. Independent Girl〜独立女子であるために

  4. MY BOY

  5. うらはら

  6. Take It Easy!

  7. Bravo☆Bravo

  8. カタオモイ。

  9. Blue−Sky−Blue

  10. 紅茶の美味しい店

  11. タビダチの歌

  12. We are Buono!〜Buono!のテーマ


■インタビュー&特集  

Buono!『メンバーの意外な一面を暴露…!? 2012年の抱負も語る!』 


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★★★☆☆
メッセージ性の高いアルバムですね 
Buono!三枚目のアルバムは、前のアルバムからのシングルA面曲がそうであることもあって、いろいろな意味での「旅立ち」をする人への「応援歌」を中心としていますが、オリジナル曲や構成を含めて、流れのあるものとなっています。
オープニングの「One Way=My Way」は、前のアルバムのラスト曲、「ロード」もとい「ゴール」を引き継いだもので、前アルバムのラスト曲では『この道でいいのかな? 判らないけど、この道を歩いていく』という不安も抱えての歌であったわけですが、オープニング曲ということで、若者らしい、旅立ちの高揚感を強調した、明るい曲調の歌となっています。歌詞にも出ているように「Buono!の冒険」のスタートですね。
「One Way」というのは、もちろん、「一本道」ということではなく、「その時に選んだ一つの道」ということでしょう。「無限の可能性」等という言葉が青少年に使われますが、実際にはその時々に選べるのは一つの道です。ちょうど歌の中に出てくる「鉄道の路線図」で、その駅から出る路線がいくらあろうとも、一時に乗ることが出来るのが一つの列車でしかないように。
でも、目的地に至る路線の組み合わせが何通りもあるように、とりあえずその道を選んだとしても、その後乗り継ぎ、乗り換え、という選択肢がやがてどこかでは来るものです。必要ならそこで道を変えればいい。でもその時々に選ぶ「道」は他の誰でもない「私の道 My Way」でありたいという宣言の歌。

二曲目の「Our Songs」については、既に別なところで長々と書いたので詳細は省きますが、そのような「旅立ち」をする人たちが、自分のこれまでの人生や自分の持ち味を活かして歩き出すことを軽く押し出してくれます。

このアルバム発売日に起きた例の事件のためにとても重い曲となってしまいましたが、続く「Independent Girl〜独立女子であるために〜」は、いわゆる「デートDV」と言われる社会問題を抱えた女性へのメッセージソングとなっています。
「自分を守ってくれる」「引っ張ってくれる」と期待して付き合い始めた相手が、独善的で支配欲が強く、力で支配する「暴君」に変わってしまう。
その時に、「守ってもらいたい」「いつかは変わってくれるんじゃないか」「自分の辛さに麻酔をかけて何も考えずに表面的にヘラヘラ笑うように振る舞う」のではなく、「自分の中の強さ」を見いだして、新しい自分の人生を歩き出してほしい、という押し出しの歌。
ただ、繰り返すようですが、デートDVの延長ともいうような事件が実際に起きてしまうと、それについてはただ頭を垂れて追悼の意を表す以外にはありません。

「My Boy」も、このアルバムの構成からすると、「歌詞と曲が合っていない」というのは低減されますね。「デートDV」というのは、周りから見ると明らかに「別れた方がいい」のに、前記のことがあって、本人はなかなか動こうとしなかったりする。そのような時に、(この曲のように)どうしても言っている内容と口調が合わずに、つい激しい口調になってしまうことはよくあります。
(…とはいえ、PVの世界のように、「自分にとっての大事な「もの」(人だったり、物だったり、「魂」(soul)だったり)を誰かに奪われて、それを取り戻すために挑んでいく。「俺は、夢、盗まれたかんな。取り戻しに行かにゃあ」(byルパン三世「ルパンVS複製人間」)といった世界を描いた歌詞がこの曲に乗っていたら良かったな、というのは個人的な感想です)

5曲目の「うらはら」は、どうもいくつか、こっそりと仕掛けを仕込んでいる曲な様な気がします。
まず、出だしが何か、ラジオのチューニングをしたようなSEが入ってからイントロにつながっていること、途中の「赤いスイーツのように溶け合いたい」の部分も、スピーカーを通したようなエフェクトが加えられていること、これらから考えると、このアルバムの主人公たちの実体験というのではなく、サイドストーリー的な、休んでいる時に聞いていたラジオから流れてきた曲、ということが考えられます。
また、一番の歌詞は、「好きな相手の気持ちが分からない。ひょっとすると自分以外の誰か他の娘が好きなのかも? でも、はっきりさせて彼が自分でなく、他の娘の名前を挙げたらどうしよう。それならはっきりさせない方がいい」というものですが、中島みゆきさんの昔の曲で、「電話を通して女の人が『今まで泣き言を言わないように生きてきたけど、もうだめなの。誰かに泣き言を聞いてほしい。何か言ってほしい。こんなこと聞いてくれるのはあなただけだから切らないで聞いてよ』と切々と訴えるというものがあります。それを聞くだけでも切なさが強く伝わってくるんですが、それに加えて、タイトルが「ダイヤル117」ということを確認すると、その人の切なさが何倍にも溢れて来ます。
そういったことを踏まえてこの曲を考えると、タイトルは「うらはら」。言っていることと思っていることが違っているんだよ、ということを現しているんじゃないでしょうか。
また、一番が「あなたは優柔不断のままでいいよ」という、本心の「はっきりさせてほしい」という気持ちを殺しているようなものなのに、二番は「二人に友情なんていらないのに」と本心をはっきりとぶつけている様なものになっていますが、やはり中島みゆきさんの「あした天気になれ」で、一番で「雨が好きです 雨が好きです あした天気になれ」と、最初が嘘の言葉で後が本心なのに、二番は「愛が好きです 愛が好きです あした孤独になれ」と最初が本心で後が嘘の言葉を歌っているように、そのような「うらはら」なことをしているうちに『一体、今の自分の気持ちは自分の本心なんだろうか、それとも逆の気持ちなんだろうか?』という混乱状況になるということを表現しているような気もします。

で、そのような混乱状況を収めるのが次の「Take It Easy!」の役割で、色々言われたり考えたりしてしまって、頭の中がグチャグチャになっちゃうけど、「肩の力を抜いて」「頭を空っぽにして」。これまでやってきたように自然にやっていれば、収まるところに収まっていくんだからと「肩の力を抜」かしてくれます。

ただ、いわゆる「冒険もの」では、他の登場人物が主人公との出会いを通して劇的に人生を変えていく、若しくは迷いを晴らして道を歩き始める、といったことが多いのに対して、主人公自身は出発時と殆ど変わらないということが多いものです。振り返ってみると、自分だけが取り残されている。下手をすると、大昔のテレビ漫画の「ゲッターロボG」の最終回で、ヒロイン(早乙女ミチル)がナンバー2(神隼人)とくっつきかけているすぐ横で、主人公(流竜馬)は「見ろよ! あのきれいな夕焼けを」とお気楽にはしゃいでいる。そんなこともあったりします。

まあ、主人公があまり変化すると作品の一貫性が保たれませんから、ちょうど北斗星が方角を見る時の基準となるように、座標軸として存在するということがあるわけですが、ただ、北斗星が実際は大きな流れの中では動いているように、主人公も本来は変わっていくべきものです。「Bravo☆Bravo」は、作品の主人公である自分自身に対しても背中を押してくれて、歩き出させてくれます。

で、次の「カタオモイ。」は、曲自体はストレートな「好きになった男の子に自分の気持ちを伝えられないまま卒業を迎えそうなもどかしさと、でもいつかは伝えたいという希望」を歌ったもので、「恋する気持ちにはキラキラまぶしすぎてモーソー全開」といった軽めの表現とテンポのいいリズムの中に、「冬の星座を溜息の糸で結んで」といった美文調の表現や「卒業写真の泣きそうな顔は二人の距離が遠すぎて 何度も何度も振り返るけど」といった切なさ全開の表現等を交えて、私好みのいい曲なわけですが、このアルバムの中でのこの曲の存在価値は、それだけではなく、この曲の前が「一人で生きていく」という世界を描いているのに対して、この曲以降が「二人で歩いて行きたい」という世界を描いている、その大事なつなぎ目となっているという点です。「Bravo☆Bravo」は、「同じ空の下だけど、それぞれの道を歩いて行く」という歌ですし、二曲目の曲は「Our Songs」であって、「Our Song」ではないです。
「Boy Meet Girl」とか、一目惚れという場合でも、いきなり二人が「両想い」になるということはないわけで、必ず、どちらかの「片想い」の時期があって、その一方の心の動きがアクションになって、二人の距離が近づいていく。その、自分の気持ちの確認があって、次のステージに進んでいくわけです。

「二人で歩いて行く」ためには、「世界を共有する」ということが何よりも大切で、そうでないと三曲目のような世界も出現してしまうわけですが、「Blue−Sky−Blue」で描かれているのは、「Bravo☆Bravo」の延長線にある、旅に出た彼(彼女?)が旅先から送ってきた「一面青空の写真」が、その「世界の共有」のスタートになっていくんですよね(もしくは、「既に共有していたんだ」という再確認の作業)。「一人で生きていく」中で行く道を見失いつつある、そんな中に見えてきた一筋の光。

その写真が元で、主人公は夢を見ます。どこかの丘を歩いている自分。遙か先の方には彼(彼女)が一人ずんずん歩いている。その歩みが早すぎて、焦りすぎているようで、懸命に追いかけていき、ようやく追いついて服の裾に掴まって「ちょっと休もう」と声をかける。十曲目の「紅茶の美味しい店」を聴いているとそんな光景が浮かんできます。丘の草原に寝転んで、見上げてみると、そこは一面の青空。頬を撫でるやさしい風。とても気持ちがいい。
夢の中なので世界が急に変わるのはよくあることで、気がつくと二人は町の中、喫茶店に腰掛けている。『あぁ、町中を散歩していたんだ…』と思いつつ、二人で美味しい紅茶を一緒に飲んでいる。
「私を離さないで」「時間が止まる」等というところで、「相手を拘束する」「自分に合わせてほしい」というものかととらえられるむきもあるかもしれませんが、大前提として、曲の冒頭は「二人で川を渡りたい」ということです。
心理治療で使われる技法の一つに「風景構成法」というものがあります。画用紙に色々な風景の構成要素を書き込んでもらうというもので、検査的にも治療的にも使えるものですが、見るポイントの一つが「川を渡れるか」(橋が架かるか)というものです。
「川」は、言ってみれば一つの「障害」ないしは「世界を分けるもの」です。現実の「世界」だけでなく、意識と無意識、過去と未来といった概念的な世界も含めて。
この曲では「二人で(既に出来上がった)橋を渡る」のではないんです。「川」しかも「流れが激しい」のを渡らないといけない。それを相手と二人で渡りたい。急ぎすぎている時は私が止めるし、私が泣いて諦めかけた時にはあなたが引っ張ってね、という「誓い」の歌なわけです。

それを、「夢」という、少し退行した形で出てきやすいステージから現実に近いステージで確認しているのが「タビダチの歌」。漢字ではなくカタカナにしたのは、漢字だと遙か昔の有名な歌とかぶるし、歌の内容も昔のとは違うんだよ、という意味が込められているんでしょうか?
「川」「夜」といった「困難」も、「二人で歩いて行けば乗り越えていける」。「痛み」や「傷」は付きものだけど、それで泣いてもそれはもう一人が受け止めていって薄まっても行く。二人で「夢」を共有していけば「想いは届く」。このような世界では、三曲目のようなことは絶対に起きないでしょうね。

で、そこまでで終演となってもよかったんですが、実際に前のアルバムではそのような形で終わっていたんですが、今回のアルバムではその後に軽妙で明るい「Buono!のテーマ」が流れて終わっています。これは、
1 やはり心理治療の技法の一つに「ロールシャッハテスト」というものがありますが、その検査を行った時の注意事項として、「この検査をやることで、無意識の世界が開かれてしまうということがあり、そのまま検査室を出す(現実生活に戻す)というのは問題が生じる危険性が高いので、必ず現実的な話(食事の話でも、その人の趣味の話でも、天気の話でも何でもいいので)を最後にして終わること」ということがありますが、このアルバムを聴いていて色々な想いが沸き上がってくる、そのようなインナーの世界に浸ったままではうまくないので、現実のBuono!の彼女たちのイベントやライブでの姿が浮かんでくるようなこの曲を最後に入れた、というものなのか、それとも、
2 「ストリート オブ ファイヤー」という佳作映画も、ヒロイン(演ダイアン・レイン)を悪の手から救い出したヒーロー(演マイケル・パレ)が去っていく、という余韻のあるシーンの後、ヒロイン(ロックシンガー)がライブ会場で主題歌を歌う、という形で終わるという演出でしたが、それに倣ったものなのか。
それとも他に理由があるのか、どうなんでしょうね。ちょっと判らない部分です。ただ、聞いていて現実に引き戻されたというか、イベント会場のBuono!三人のパフォーマンスが眼前に浮かんできて、つい笑顔になってしまったというのは確かです。

今回のアルバムでもオリジナル曲にソロ曲がなかったのは少し残念ですが、ソロパートの比率から考えて、一曲目の明るい真っ直ぐな意志を示す「One Way=My Way」が嗣永桃子さんの、5曲目の揺れ動く気持ちの切なさを描く「うらはら」が夏焼雅さんの、九曲目の現実の生活に疲れた気持ちを「一面の青空」の伸びやかな情景で癒す「Blue SKy Blue」が鈴木愛理さんの、それぞれのフィーチャー曲っぽい感じと考えると、それぞれの持ち味が出ているようでよかったです。
代替コンテンツがここに入ります。
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プロフ
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