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ORICON NEWS
CNBLUE『バンドとしての新たなる挑戦を感じたツアーをレポート!』
バンドとしての新たなる挑戦、攻めの姿勢を感じさせたステージ
「さいたまスーパーアリーナは、約1年ぶり、2回目ですけど、広いですね。ZEPPツアーに来れなかった方たちがたくさんいて、僕たちはそこで“いろんな思い出を作ってまた会いましょう!”とひとつの約束をしていたのですが、今日、新たな思い出をここでまたみなさんと一緒に作りたいと思います!」(ジョンヒョン)、「みなさんと僕たち(の距離)は遠いですけど、心は近いです。今回は冬のツアーだから、シングルとか前の曲をドラマティックにアレンジしました。みなさんどうでしたか?」(ヨンファ)、「1年ぶりのアリーナツアー、たくさんのみなさんを見ることができて本当に幸せです」(ジョンシン)とコメント、「ダンスしたいです、一緒に!準備はいいですか?いくぜ!」とのヨンファの合図からジョンシンのグルーヴ感あふれるベースへと続き「Have a good night」へ。宣言通り、体を横に大きく揺らし、ダンスするヨンファ。「Everybody〜!」と、そのノリをキープしたまま「Coffee Shop」へ流れ込み、中盤ミンヒョクがパワフルなドラムソロを披露すると、会場から大歓声が。さらにジョンヒョンがギターを刻み、ジョンシンはうねりのあるベースソロを展開し、メンバーと観客は、心地よい音の渦に酔い知れた。興奮のあまりヨンファはステージに寝転がり、仰向け状態でギターを演奏。そんななか、ジョンシンが客席にマイクを向け、観客と掛け合いを繰り広げ、声がひとつに重なると、ヨンファは起き上がりステージ下へダッシュ。再びステージ上に戻ると、今度はジョンシンを引き連れ、奇妙なダンスを披露。さらにその余波はジョンヒョンにもおよび、ヨンファの誘導でジョンヒョンもぎこちないながら一緒にダンスを披露することに。そして、「Wake up」で、恒例のバリエーションに富んだコール&レスポンスで観客の心をガッツリと掴んだあと、「まだまだ!」と、このツアーのタイトル名にもなっている「One More Time」を歴代シングルのビジュアル映像をバックに初披露。この日は、ほかにも8月にリリースされたアルバム『What turns you on?』の収録曲から、「ひとりぼっち」や「I’m sorry」といった韓国での人気曲まで、新旧交えながら、CNBLUEならではの幅広いサウンドを熱演した。
音楽愛、ライブ愛の深さが伝わる一夜
そして、アンコールで再びステージに登場した4人。「僕が好きな、みなさんも好きな曲をやりたいと思います」(ジョンヒョン)と、ジョンヒョンの優しいアコギの音色と歌声が際立つ「Teardrops in the rain」を披露。真っ暗なステージにスポットが当たり、徐々にその光が増していく景色は、悲しみや切なさに支配された心の中の暗闇を打破する希望の光を感じさせた。そして、ラストは「みんなで一緒に歌いましょう〜」(ジョンヒョン)、「ありがとう〜さいたま〜」(ヨンファ)と、「Starlit Night」を観客とメンバーが一緒に歌い、心をひとつにし、柔らかな笑顔に包まれるなか、すべての幕を閉じた。
今回は、シンプルなステージ構成であったが、それは彼らが自分たちの音楽を通じて観客との距離を縮めようというチャレンジだったように思う。その結果、さいたまスーパーアリーナは、4人の真摯な音楽、ファンへの想いにあふれた巨大なライブハウスと化したのだった。そして、あらゆる面でジョンヒョンが頼もしくバンドを引っ張っていく姿が印象的であった。そのぶん、ヨンファはみずから奏でる音、歌声で存在感をアピール。「いろんな活動をやっていますが、僕の中心は音楽です!」というヨンファの力強い言葉がまさに象徴する、彼らの音楽愛、ライブ愛の深さが伝わる一夜だった。
(文:星野彩乃)
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