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いきものがかり『話題のCMソングが完成!3人の初恋とは……!?』

大ヒットしたベストアルバム『バラー丼』後、初となる今作は『カルピスウォーター』CMソングで、鮮度100 %のアッパーな初恋ソング。制作エピソードと共に3人の甘酸っぱ〜い“FIRST LOVE STORY”も語ってもらいました♪

10代女性のリアルタイムの恋を描いた曲を作りたかった

――2013年初のシングルは、久々のキュンキュン系ラブソングですね。
水野良樹『カルピスウォーター』のCMをイメージして作ったんですが、僕らも去年は「風が吹いている」とか重い感じだったので次は明るいものを出したいねって話をしていて。「気まぐれロマンティック」とか「夏空グラフィティ」に繋がる、10代の女性のリアルタイムの恋を描いた曲を作りたかったんですよ。

――10代の恋のなかでも特に甘酸っぱい“初恋”を想起させる曲ですよね。
水野初恋って実際は苦い場合が多いけど美化されるじゃないですか。だからこの曲もどこかファンタジックというか。僕のなかでは少女マンガをイメージをしていて現実にはこんな男子はいないけどいたらいいよねっていう、理想をデフォルメしたんですよ。

――好きな男の子はクラスの人気者でモテモテのタイプっていう。
水野そう。僕がいちばんイヤなタイプです(笑)。
吉岡聖恵もしかして恨みの曲?(笑)。
水野いやいや、こんなヤツ、現実にはいないでしょ。

――でも、女子目線だとこんな男子、いたよねってリアリティーありますよ。
吉岡私もこういう男の子に憧れていました、ベタに(笑)。でも積極的になれず見ているだけだったから、自分からいけない主人公の気持ちはわかるんですよね。

メンバーの初恋エピソードで曲がひとつ書けそう

  • 「1 2 3〜恋がはじまる〜」

    「1 2 3〜恋がはじまる〜」

――ちなみにそれが吉岡さんの初恋?
吉岡いや、初恋は幼稚園です。相手は同じクラスの男の子で、あるとき私がお手洗いにいったら彼から「チャック、開いてるよって」って言われてショックを受けたっていう。
水野その話、久しぶり。一時期、定番だったよね(笑)。
山下穂尊僕も初恋は保育園かな。アカネちゃんってコが好きで彼女に「オレ100まで数えられるよ、スゴくない?」って自慢したら「その上に千があるよ」ってあっさり返された。
吉岡アカネちゃんの方が10倍大人だったんだ(笑)。
水野僕は小学校のときの同級生ですね。あるときクラスでひょうきんモノの男子がギターを弾くマネをしたら、その女の子がすごいねってリアクションをして。それが悔しくて僕もギターを練習した覚えがあります。
山下僕、良樹(水野)と小学校が同じでその女の子のことも知っているんだけど、勝気なイメージがあって。男子と女子でバトルしたとき、いつも相手はその子だったんですよね。
吉岡そのエピソードだけで曲がひとつ書けそうだね(笑)。

――初恋の話って人それぞれ違うはずなのに、なぜか“あるある〜”って思う共通要素がありますよね。この曲にもそういう普遍性があって、体験していなくても世代を超えてキュンする懐かしさや鮮度を感じます。
山下キュンとする曲って要はベタな曲なんだと思うけど、それをアラサーのうちらが歌えるっていうのがいきものがかりの強みなんでしょうね。多分それはボーカルと作り手が別々だからで、僕らは歌うのが自分じゃないからこそいろんなストーリーを作れる。あと今回みたいに一人称が“あたし”のときはたいがい若手の女性主人公で、これが“わたし”になると年齢がもっと上だったり、男女を曖昧にしたい場合が多くて。そうやって使い分けられるのも実体験ではないからなんですよ。
吉岡歌うときも一人称によって自然に分けていて、この曲はとまどいながらもパンチの利いた要素というか。何も知らずに無鉄砲に攻めていく“あたし”の強さを出したかったんですよ。だからサビの“ワン・ツー・スリー”も鼓動感のあるリズミカルな感じにして、積極的に刻むように歌っています。あとこの曲は最後に両想いになるけど、私の中では実はぜんぶ主人公の妄想かもってオチもあって。“好きだって言われちゃうかも!”みたいな、想像のなかで勝手にハネてる雰囲気も出したかったんですよね。
山下夢オチってやつだ(笑)。

――もし妄想なら“かたおもい”や“ともだち”ってフレーズが平仮名になっているのも、ニュアンス的にしっくりきますね。
水野そうですね。漢字にするとリアルになっちゃうので、あえて平仮名でぼやかしたいっていうのはありました。
吉岡“片思い”より“かたおもい”のほうが、ふわっと柔らかくて自由な感じがするもんね。
水野そういえば「じょいふる」もカタカナや英語で書いたりして、いろいろ試したよね。で、平仮名で書いた瞬間、僕と穂尊(山下)が同時にうなずいて、それを見ていたディレクターがそういうときのお前らは怖いって言ってました(笑)。
山下でも“いきものがかり”も、そうやって決まったから。僕ら、結成当初の高校時代からそんな話ばっかりしていたんですよ(笑)。
(文:若松正子)

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