ミュージック インタビュー&コメント

ミュージックインタビュー&コメント

ギャップがあるからスイッチが切り替わる

――今回のベスト盤は、これまでのひと段落で出したのではなく、次の東京ドームに向かって走りながらのリリース。そういうふうに走り続けるのが、苦しくなるときはないですか? 【水樹】 それが不思議とないんです(笑)。好きなことをやっているのと、私は歌手活動だけでなく、声優もしていることが大きいと思います。環境も視点も毎日変わるので。たくさんの方を前にしたライブでガーッとエネルギーを放出した翌日、ひとりでブースに入って淡々とアフレコをしていたり。すごくギャップがあるからスイッチが切り替わって、パンクしそうにはならないんですよね。

――奈々さんは真面目な性格のようで、小さなことまで突き詰めるから、精神的にすり減る部分もあるかと思うのですが。 【水樹】 やっぱり声優としての活動が、私にとってはすごく大きくて。いろんな作品、いろんなキャラクターと出会って、自分でない人になっている時間がけっこう多いんです。普段の私はおとなしいタイプだけど、キャラクターとして「アンタねぇ!!」とか「ふざけんな、オラっ!!」とか言っていたり(笑)。知らない間にストレスをバーンと発散しているのかも。とくに今演じているのが、とんでもないいたずらをしてケケケと笑っていたり、オヤジギャグでしゃべり倒していたりするキャラクターが多いから、もう楽しくて(笑)。

――今度は東京ドーム。学校を卒業して東京に出てきた少女が、10何年後にそのステージに立つ……というのはすごいドラマだと思うんですが、自分がその主人公として感慨に浸る部分もありますか? 【水樹】 そんな場合じゃないです(笑)。何もかもケタ違いな場所で、ベストのステージをどう作ればいいか、目の前の現実と向き合っています。皆さんに「来て良かった。大満足」というだけでなく「もっと観たい!」と思ってもらいたいから。演出や選曲から今までにないアプローチで、「まさか!」というものを考えないとサプライズにならないので……。もう練りに練っているところです!

――相当すごいものが観られそうですね。 【水樹】 クイーンとキング風の衣裳は必ず着ると思います。『LIVE CASTLE』ということで、2日限りの“水樹王国”が設立されるので(笑)。曲目も2日でかなり変わると思います。あとは来てからのお楽しみで(笑)。

夢として目指すにも大き過ぎる場所

――夢のひとつではあったんですよね、東京ドーム公演は。 【水樹】 不可能だけど、やれたらすごいねくらいの、あり得ないレベルの夢だったんです。ラジオ番組『スマイル・ギャング』で、8年前に放送77回記念を東京ドームの前からお届けしたんですね。野球盤をやりながら(笑)。スタッフ一同「いつかここでライブができたら」という願いも込めつつ、半分以上は冗談でしたから。夢として目指すにも、あまりに大き過ぎて遠過ぎる場所。だから、いまだに信じられないし、今までにない戦いになると思います。

――逆に、東京ドームまで制覇したら、夢がひと通り叶った感じですか? 【水樹】 そんなことないです!まだ果てしない道が続いています。歌うこと、演じることを続けて行くのがいちばんの目標で、それはシンプルだけど、ものすごく大変なことだから。いつも「これが最後かもしれない」というくらいの意気込みで立ち向かっているので、次のCDが出せる、ライブをやれる、新しいキャラクターを演じられる……というのが、本当にうれしいんです。

――栄光の足跡を歩んできても、その想いは変わらずに。 【水樹】 危機感は常に持ってます。プロデューサーからはビシビシ厳しい言葉が飛ぶし、ホメられたことなんて一度もありません。私にやさしくしてくれるのは、ファンの皆さんだけ(笑)。でも、そういう現場だからこそ、気が引き締まっていいと思います。とにかく良いものを作り続けて、4年後か5年後か、またベスト盤を出せたらいいですね。

――『THE MUSEUM III』『IV』……と。 【水樹】 『VII(ナナ)』までは出したいです!そのときはいったい、いくつになっているのか……(笑)。

――ちなみに、前回の取材のときは「英会話の勉強をがんばっている」とのことでしたが。 【水樹】 続けていますよ!週1だったのが、回数が少し減りかけていますが、これも続けることが大事なので。

――日常会話は普通にできるように? 【水樹】 できません(笑)。なかなか進歩しているようには思えなくて。文法に入ったら難しくなりました。中学3年間で習うことを覚えれば、ある程度は話せると言われていますけど。

――東京ドームの次には海外ツアーがあるかもしれないから、急がないと(笑)。 【水樹】 やっと過去形や三単現のsをやってるので、だいぶ先の話になりそうです(笑)。

⇒ 最初から読む【目指す方向を言葉にできるようになった時期】

(文:斉藤貴志)

RELEASE

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品番:KIZC-141/2

PROFILE

水樹奈々
1980年1月21日生まれ、愛媛県出身。
1998年に声優デビュー、2000年に歌手デビュー。以降、声優、アーティストとして幅広く活躍し、絶大な支持を獲得していく。
2009年6月、アルバム『ULTIMATE DIAMOND』が声優初の週間アルバムランキング1位を獲得。
2009年12月、『NHK紅白歌合戦』に声優として初の出場を果たす。
2010年1月、シングル「PHANTOM MINDS」が声優初の週間シングルランキング1位を獲得。
2010年7月7日、アルバム『IMPACT EXCITER』をリリース。
2010年12月6日、自身初のアーティストブック『ナナ☆スタ』を発売。
2011年4月13日、シングル「SCARLET KNIHGT」「POP MASTER」を同時リリース。
2011年8月3日、シングル「純潔パラドックス」をリリース。
2011年11月23日、アルバム『THE MUSEUM II』をリリース。

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