- ――シングル「Silent Scream」は、非常にスピード感のあるナンバーですけど、ちょっとダークな雰囲気もある仕上がりですね。
- 【千紗】 今までは結構前向きな歌詞が多かったんですけど、今回は誰にも言えないような自分だけの想い、心の内にある叫びのようなものを歌っています。つぶやきって、すごくため息に似てるじゃないですか。ハッピーなことよりも、反省点とかをつぶやくことのほうが多いですよね。でも、そういう自分にしかわからない自分を大事にしてほしいと思って、この歌詞を書きました。
- 【鈴木】 サウンドも、今までより比較的ロック色の強い作品になっています。
- 【井上】 音も太いですよね。音数はそんなに多くないんですけど、1個1個の存在感が大きい。だから、いつもみたいなキラキラ感も残してはいるんですけど、人間味がある印象がするんだと思います。
- 【鈴木】 人間味という意味では、今回シングルには15分のフルストーリーバージョンのミュージックビデオがついていて、それが本当に映画みたいになっているんですよ。
- 【千紗】 今回は、私がバレリーナとして頑張っている女の子を演じています。でも、自分がよくわからなくなって、一度は夢をあきらめかけちゃう。そんなとき、ある人に出会って背中を押され、もう1回夢をつかむために頑張り始めるっていうストーリーになっています。だから、前向きには終わるんですけど、そのなかに考えさせられるところがたくさんあるし、今までとは雰囲気が全然違うので、すごく見応えがあると思います。
- ――そして、4月27日に3rdアルバム『Destination』をリリース。これは、とても振れ幅の広い1枚ですね。
- 【鈴木】 2ndアルバムの後にシングル「Freedom」を出したんですけど、それが結構それまでのイメージを破壊するような楽曲だったんですよ。でも、そのあとに今度は王道系の「Ready to be a lady」を出したので、この2曲をアルバムに入れるなら、“おもちゃ箱”をテーマにしようって、その時点で決めたんです。それで、敢えて「Freedom」で始まって、次も今までの楽曲にはなかったようなタイプの「ユメのカタナ」にした。だから、聴き始めは、“これ、GIRL NEXT DOORのアルバムなのかな?”っていう聴き心地がすると思います。
- 【井上】 とはいっても、もちろん王道ものもたくさん入っている。だから、聴いていくうちに安心すると思いますよ(笑)。
- 【鈴木】 そのさじ加減は、やっぱり考えました。振ろうと思えば、もっと極端なものにもできたんですけど、リスナーの人に、“これはガルネクじゃない!”って思われるものにはしたくなかったので。自分たちの自己満足に終わってしまったら意味がないですからね。
- ――確かに。それだけに意表を突くような曲はありますけど、違和感は全然感じないです。
- 【井上】 サウンドの幅というのは、これまでの流れのなかでも自然と広がって来ていますからね。それにはライブを重ねたことも影響していると思うし。そういう変化の軌跡が、この作品には出ているんじゃないかと思います。
- 【伊藤】 「wanna Be A Dreammaker」とかもKEIKOさんが叫ぶところを男性に叫んで欲しい。
- 【鈴木】 そうですね。1stアルバムと2ndアルバムで一番何が違うかっていうと温度かもしれない。1stと2ndはちょっと冷やかなイメージがしたと思うんですけど、3rdアルバムは温度が2度くらい上がっている気がします。
- ――それを象徴してるのが、最後に入っている「ありがとう」
- 【千紗】 「ありがとう」は全国ツアーをやり終えたあと、会場のファンと一緒に歌える曲を作ろうっていう思いからできた曲です。そういう意味でも、今やからこそ作れた曲だし、今やからこそ収録できた曲だと思いますね。この曲で伝えたかったのは、ライブで一緒の空間を過ごしてくれたファンの人やスタッフさんへの感謝の気持ち。だから、歌詞もわかりやすくシンプルにしたんです。5月には、また東名阪でライブがあるので、そこでみなさんと一緒に歌えたらいいなって思ってますね。
(文:高橋栄理子)