ORICON STYLE

2010年09月08日

この人に応援歌を書きたいと思った

――1曲めの「NO LIMIT 〜勇気をキミに〜」から圧倒されますが、この曲はソロアルピニスト・栗城史多さんの応援ソングなんですね。 【JUN】 単独で無酸素で、世界7大陸の最高峰の6大陸を制覇していて、残すはエベレストのみという情報をネットで見てすごいなぁと思ったんですよ。栗城さんのルーツを知っていくと、もともと山登りには興味がなくてニートだったりした頃があって、今に至るキッカケは、昔の彼女にフラれたことっていう、その経緯にすごく共感したんですよね。なんだ、この人。おもしれぇ!って。彼の本を読んだりしていると、“こんな俺でも夢を叶えられるってことを身体を張って証明したい”ってことをいっていて、それってまさに僕らが毎回ライブで伝えていることとまったく一緒なんですよ。夢に対する共通の想いを感じたので、この人に応援歌を書きたいと思い、サビだけ7曲作って、フライング気味でしたけど、栗城さんに送りました。そうしたところ、この「NO LIMIT」を気に入ってくださって。YouTubeにアップしてくださったのがすごくうれしかったです。

――それがキッカケで、実際ご本人にお会いすることになったんですね。 【JUN】 栗城さんの誕生パーティーに参加させていただけることになって、僕らの「LIV〜大切なあなたへ〜」という誕生日ソングを歌わせてもらって、お祝いをしました。そこからいろいろと話をして、本当に奇跡の連続で出来上がった曲だなぁと感じてます。
【SHIN】 山登りをして闘っている人ってシビアな人なのかなと思っていたんですけど、お会いした瞬間から三枚目な部分もあって(笑)、やわらかい雰囲気の方だったんですよ。山に登った瞬間は、ある意味僕らがステージに上がる瞬間と同じように、アーティストになる強さがあるっていうのを感じたんですよね。一発で惚れました。
【DJ GEORGIA】 お会いできて本当に感動しました。貫禄もありますし、僕らに対して“1つひとつの発言がすごくわかる”ってことをおっしゃっていました。

――それにしても、まずみなさんからアプローチしたのがすごいと思います。アプローチするかしないかで、アリかナシかハッキリ決まりますからね。 【JUN】 僕らCLIFF EDGEって、崖っぷちっていう意味でもあるし、当たって砕けろ的な精神なんですね。今回のアルバムのタイトルは造語ですけど、“改めて生まれ直す”または原点回帰というか、再スタートというか。いろんな経験をさせてもらったからこそ見えた自分と、もともとあった自分。そんな意味合いが強いアルバムだなぁと感じていて。そういった体当たり行為も、僕らがもともと持っていた体質であり、いろんなことがあったからこそ戻れた原点でもあるんだと思ってます。

いずれは“崖っぷち”で撮るだろうと……

――「NO LIMIT 〜勇気をキミに〜」に、どんな言葉を綴りたいと思ったんですか? 【JUN】 最初は栗城さんの代弁をしたいと思っていたんですけど、それは結局、自分のことを書けば栗城さんの言葉にもなるんだなってことにすぐに気づいたんですよ。その結果、自分の生い立ちだったり、その先に何があるのかってことを綴っていきました。
【SHIN】 栗城さんは、毎日YouTubeに自分の気持ちや状況を上げているんです。それを毎日観ていると、自分がクラブでがむしゃらにやってた頃を思い出しました。栗城さんが思い出させてくれたことを考えても、僕らだけじゃ書けなかったと思うし、周りのスタッフだったり、みんなの想いが入っている曲なんじゃないかなって思いますね。
【JUN】 ライブでやっていると、すごくみんなに届いている気がするんですよね。まだ数回しかやってないのに一体感を感じています。
【DJ GEORGIA】 心から発している純粋なメッセージであり、飾らずに真っすぐ伝えている言葉が多いので、お客さんとの距離もすごく近く感じたし、ハートに着火して燃え上がりそうでした。夏の暑い日のライブっていうのもあったんですけど(笑)。

――PVがまた大自然のなかでの壮大な映像ですね。 【JUN】 栗城さんの世界と僕らの世界が見事にシンクロしているなと思いました。なので映像を観ながら聴いていただけるとより伝わってくる何かがあると思いますね。

――栗城さんのシーンは、自身で撮影された登山の映像ですが、みなさんの撮影はどこで? 【JUN】 崖っぷちで撮りました(笑)。

――機材とか大丈夫でした? 【DJ GEORGIA】 僕ら、天候にはすごく恵まれている晴れ男グループなんですよ。このときもすごい晴れてて。でも、風がめちゃくちゃ強くてレコードが飛んでいっちゃったりしましたけど。
【JUN】 GEORGIAは何気にすっごい危険なところに立っていたよね。
【DJ GEORGIA】 そこでしか撮れない奇跡のショットの連続でした。
【SHIN】 僕らCLIFF EDGEなので、いずれは“崖っぷち”で撮るだろうと思ってましたけど、やっと今回初めて撮ることができたんで、思い入れの深い作品になりましたね。
【JUN】 栗城さんは9月末にエベレスト登頂に挑戦するんですよ。応援しています。

クリフらしい、クリフの新しいスタイル

――今回のアルバムは、そんな応援歌から始まり、いろんな愛がありますね。そのなかには男女の恋愛ソングもあって、出会いから別れまで様々な形があるなと。 【JUN】 アルバム全体を通して、簡単にいうと、心の悩みを聴いてもらうことで何か変化を起こしてあげたいなっていうのが一番にあるんです。そのなかには恋愛も多く含まれていますね。恋愛曲はいろいろ描いていきたいと思っているので。

――中村舞子さんとのコラボ曲「会いたくて、素直になれなくて」の風景は、特に若い恋愛に多い……のかな? 【JUN】 こういう物語ってけっこうありますよね。素直になれれば噛み合っていたモノが、素直になれないだけですれ違っていくという。こんな悲しい話は曲にするしかないなと。ま、僕のキャラクターはそこまで素直になれなくていえないって感じではないんですけどね。この歌はぜひ中村舞子ちゃんと一緒にやりたかったんですよ。で、詞は舞子ちゃんに書いてきてもらいました。こういう気持ちを1曲のなかで男女対比させた視点で描けるっていうのはおもしろいなと思いましたね。

――石川マリーさんとの「Anniversary」は、キラキラのラブラブソングですね。 【JUN】 これはまさに記念日に2人で歌い合ってほしいなぁと思う曲です。2曲ともフレッシュなアーティストさんと一緒にできて、いろいろと勉強になりましたね。
【DJ GEORGIA】 アーティスト1人ひとり、色もやり方も違っていて、新しいなと思う部分がいっぱいあるステキな時間でした。

――「男女のすれ違ひ」は失恋ソングですね。タイトルに(2010)とありますが? 【JUN】 これはインディーズ時代の曲で、僕らが結成して3曲目くらいにできた曲なんですよ。これがあるから今の僕らがあるといっても過言ではない曲だったりします。なので、これがもとにあるCLIFF EDGEのスタイルというか、『Re:BIRTH』の原点にあるのは実はこの曲なんですよ。

――そんな男女の愛がありつつ、最後に向かって大きな愛になっていきますね。「THE ONE feat. ALL LOVE」、めっちゃ心に響きます。 【DJ GEORGIA】 この題材は、僕が思春期の頃に悩んでいたことなんですよ。みんな考えたことがあると思うけど、たとえば“俺は何で生まれてきたんだろう?”とか。“なぜここにいるのか?”とか、そう考えていたときに出したひとつの答えなんです。地球が出来上がってから今までが1冊の分厚い本だとしたら、僕たちが生きてる時間って1ページにも満たない。けど、僕の想いを受け取って、次の人がまたページを綴ってくれるのかな……。そう考えると心が安らいでいたんですよ。で、最近また、それってどういうことなんだろうってヒモ解き始めました。その答えは簡単で、ひとりの人間を愛し続けていくことだったり、そういうシンプルなことでどんどんと未来ができていくんだなってことなんです。そういう想いを未来の大切な人へ送ったら、ちょっとでも幸せな気分になれるんじゃないかなと思って書きました。

――気持ちは、思春期だった中学生の頃から変わっていないということですね。 【DJ GEORGIA】 きっとそういうことだと思うし、そうやって生きてきているんだろうなと思いますね。
【JUN】 これはGEORGIAのプロデュースってことで、GEORGIAが作りたい歌詞を僕ら2人が書き起こしていくという作業だったんですけど、今の話を聴いて、いい意味でキザだなぁと思ったんですよ。愛するってことが未来へつながっていくって、すごくステキなことだなぁと。僕はもっと現実的なので、こういうキザな歌詞っていいなと思いました。クリフらしいんだけど、クリフの新しいスタイルですね。
【DJ GEORGIA】 ここにはいろんな人のコーラスが入っているんですよ。ウチのスタッフだったり、それこそ栗城さんにも歌っていただいたり、幼稚園児からお年寄りの方まで総勢50人以上のいろんな方々に参加していただいたので、そういう意味で“feat. ALL LOVE”にしました。子どものレコーディングはめっちゃ大変でしたけどね、SHINがあやすプロでした(笑)。
【SHIN】 子どもは僕に任せてくれればOKです。“クマさんだよ”みたいな感じで(笑)一緒にブースに入って歌いました。

――すごい(尊敬)! 【SHIN】 ええ(輝)。
【JUN】 『Re:BIRTH』という原点回帰をしたアルバムのラストチューンとしてこの歌は、CLIFF EDGEの新しい扉であり、それをGEORGIAが開いてくれた観があります。

(文:三沢千晶)

Release

Re:BIRTH【初回盤】

Re:BIRTH【初回盤】
CLIFF EDGE
発売日:2010/09/08 [アルバム] 価格:\2,300(税込)
キングレコード 品番: KICS-91610

CD購入語ろう
Re:BIRTH【通常盤】

Re:BIRTH【通常盤】
CLIFF EDGE
発売日:2010/09/08 [アルバム] 価格:\2,000(税込)
キングレコード 品番: KICS-1610

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Profile

2000年、JUNとSHINが2MC HIP HOPユニットを結成。2003年、DJ GEORGIAも加わり現在の2MC 1DJ のCLIFF EDGEとなる。
2006年12月13日、アルバム『BIRTH』をリリースし、メジャーデビュー。
2008年5月14日、アルバム『to You』をリリース。
2009年6月10日、アルバム『VOYAGE』をリリース。
2010年2月10日、アルバム『for You』をリリース。
2010年9月8日、アルバム『Re:BIRTH』をリリース。

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