ORICON STYLE

2008年11月26日
今までのことをリセットして、新たなものを作った

――「SCRAP & BUILD」というタイトルどおり、新たなトライが感じられるアルバムになりましたね。
【SEAMO】 いろんなことをやってみようと思ったんですよね。アルバムも4枚目だし、今までのことをリセットして、新たなものを作るっていう。基本となる土壌――自分の人生観、人間観、そこから生まれてくる歌のテーマはそんなに変わるもんじゃないと思うんですよ。でも、スタイルだったり表現の方法っていうのは、もっと広げていっていいと思うので。実際、新しいこともかなり試してるんですよね。普段はやらないビートだったり、歌い方だったり。例えば「夏の忘れもの」なんかは、すごく試行錯誤を繰り返して。


――叙情的、ノスタルジックな雰囲気ですよね。
【SEAMO】 僕のイメージってたぶん、エッジの効いた高音だったりすると思うんですよ。血気盛んにビートに向かっていくというか。だから「夏の忘れもの」みたいな歌い方って、逆に勇気がいるんですよね。「そばに〜たいせつなひと〜」もそうですね。さだまさしさんの曲をカバーさせてもらったんですが、サビのフレーズだけを使わせてもらって、ほかのパートはラップで構成しているんです。サンプリングとはまた違うし、このスタイルも続けてみたいですね。

――「はじめの一歩」も印象的でした。まさにアルバムのコンセプトを象徴する曲だな、と。
【SEAMO】 同タイトルのマンガも大好きだし、この言葉もすごく気に入っていて。(シングルとしてリリースされた)「Continue」と同じ時期に作った曲なんですよ、これ。「Continue」は続けることの難しさ、素晴らしさをテーマにしてたんですが、こっちはまさに“最初の一歩目を踏み出す勇気”を歌ってて。例えばジムに通うことだったり、何か習い事をすることだったり、忙しさを言い訳にして、なかなか始められなかったりするじゃないですか。でも、思い切って踏み出してしまえば、“意外にイケるんじゃねえか?”っていう。ストリングスの使い方も上手くいったし、凄く気に入っています。

俺にしかやれないこと、やるべきことはいつも考えている

――一方では“シーモネーター”時代を彷彿とさせるエロでアッパーなナンバー「Girl Is Mine feat.CRYSTAL BOY(nobodyknows+)」もあって。「Kick it out」もいいですね。なぜHIP HOPをやっているか、っていう根本の理由が示されている。
【SEAMO】 これ、凄く自信があるんですよ。俺は楽譜も読めないし、楽器もできない。じゃあ、“何で音楽をやってるのか?”っていえば、HIP HOPだからなんですよね。楽器が買えない、じゃあヒューマンビートボックスをやればいい。スタジオに入る金がないなら、街の中でブロックパーティーをすればいい。曲が作れないなら、人様の曲をサンプリングして――そうやって生まれたきた音楽なんですよね、HIP HOPは。ネガティブなことを自分の個性、武器にできるパワーがある。そこに俺も惹かれたし、音楽的にしっかりした背景を持っている人には作れない曲だと思いますね、「Kick it Out」は。

――SEAMOさんの武器、個性がはっきり出ている。
【SEAMO】 そうですね。俺にしかやれないこと、俺がやるべきことはいつも考えているので。それが強く出たアルバムかもしれないですね。

(文:森朋之)
RELEASE
SCRAP&BUILD【初回生産限定盤DVD付】

SCRAP&BUILD【初回生産限定盤DVD付】
SEAMO
発売日:2008/11/26[アルバム]\3,465(税込)
BMG JAPAN BVCR-18160/1

SCRAP&BUILD【通常盤】

SCRAP&BUILD【通常盤】
SEAMO
発売日:2008/11/26[アルバム]\2,800(税込)
BMG JAPAN BVCR-14046

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PROFILE

1975年10月31日生まれ、愛知県名古屋市出身。
1995年より地元名古屋、東海地区を中心にシーモネーターとして活動を初め、同地区におけるHIP HOPの新しいスタイル、ムーヴメントを確立。その後、若きHIP HOPアーティストとのチーム『男塾』を結成(現在も“塾長”の愛称で親しまれている)。
2002年、ソニー・レコーズより米米クラブの「浪漫飛行」をサンプリングしたシングル「浪漫ストリーム」でデビュー。
2005年、シーモネーターとしての活動はやりつくした、との思いから名前をSEAMOに改名。
2005年3月23日、さだまさしの「関白宣言」を大胆にリメイクしたシングル「関白」で、BMGファンハウスよりSEAMOとしてデビュー。
2005年、シングル「DRIVE」、BENNIE Kとのコラボレーションシングル「a love story」、1stアルバム『Get Back On Stage』をリリース。
2006年4月5日、シングル「マタアイマショウ」をリリース。ロングセールスを記録し、話題となる。同年、シングル「ルパン・ザ・ファイヤー」、2ndアルバム『Live Goes On』をリリースし、2ndアルバムでは1位を獲得。
2006年12月31日、『NHK紅白歌合戦』に出演。
2007年、シングル「Cry Baby」「Fly Away」「軌跡」をリリース。 2008年5月7日、シングル「MOTHER」をリリース。
2008年6月18日、アルバム『Stock Delivery』とシングル「Honey Honey feat.AYUSE KOZUE」を同時リリース。
2008年10月15日、シングル「Continue」をリリース。
2008年11月26日、アルバム『SCRAP&BUILD』をリリース。

石野卓球プロデュースでテクノに初挑戦