ORICON STYLE

2008年10月08日
日常で感じた様々な出来事を歌にして

――どういうきっかけで音楽をはじめたの?
【上松】 佐渡島出身なんですけど、母親も父親も島の出身で、民謡とかそういうものに親しんでいる家系でもあるんですね。最初はそういうところからはじまっているんだと思います。

――曲を作り始めたのは?
【上松】 2年前ですね。小さい頃から歌を歌いたい、プロになりたいと思って、15才のときからオーディションを受けたりしていたんですよ。最初は他のアーティストの曲を歌っていたんですが、いくらカバーで評価されても、オリジナル曲がないといい結果が出ないんですよね。それに自分が伝えたいと思うような言葉の歌がなかったから。もう、そうなると自分で作るしかないって感じで。トラックを作ってもらうにも、インターネットで人を探したり、クラブを回ったりして、がむしゃらに一つひとつ体当たりでやってきたんです。

――すごいなぁ。歌を聴いていると、上松さんは“言葉の歌い手”だと思ました。伝えたい気持ちが強いというか。
【上松】 勉強が苦手だったぶん、私は気持ちでやるしかないんですよ。日常生活の“なんでそうなの?”っていう感覚だったり、日常で感じたことを歌にしています。私たちの世代ってみんな携帯を持っていて、何でもメールでやり取りするじゃないですか。そういうやりとりを見て感じたことがデビューシングルの「Dear my Friends」になっているんですよ。

「トラウマ」は私の履歴書のようなもの

――「Dear my Friends」は友達に向けて歌っている曲ですね。
【上松】 はい。女の子同士だとロングメールでいろいろやりとりしますよね。そういうメールからヒントを受けたんです。私自身、よく友達から相談を受けるんですけど、友情って見返りを求めがちじゃないですか。“求めるな”と言っても求めちゃう。だけど、ちょっとケンカしただけで、相手が自分にしてくれたことよりも、嫌なところが真っ先に思い浮かんだりして、本当に友情って難しいなと思います。でも、感情の全て整理して感謝していかないと人間関係は成り立たないんですよね。

――もう1曲の「トラウマ」もすごく上松さん自身が見えるような曲ですね。
【上松】 これはもう私の履歴書みたいな歌なんで、CDにしてしまっていいのか悩んだんですよ。レコーディングはしたけど、形(CD)にはならないと思ったていし。でも楽しい気持を表現する音楽は世の中にたくさんあると思うんですけど、私は違う立ち位置でやりたいんです。自分の人生や世間と真正面から向き合いたい、という思いでこの曲はできたんです。だから、この曲に関しては自分の言葉で説明するよりも、“聴いてください!”としか言えないんですよね。

――聴いた人がどう思うか楽しみですね。この2曲を聴いて思いましたが、上松さんは音楽がないと生きていけないでしょ?(笑)。
【上松】 はい(笑)。だから今、その音楽の正体を探っているところなんです。やっと自分の音楽が形になったので、手探りで、一つひとつ確かめている途中です。答えが出るかわからないですけどね(笑)。

(文:大橋美貴子)
RELEASE
Dear My Friends/トラウマ

Dear My Friends/トラウマ
上松秀実
発売日:2008/10/08 [シングル] 価格:\1,000(税込)
トイズファクトリー 品番:TFCC-89256
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PROFILE

1986年1月16日生まれ。
母は佐渡島、父は神津島の出身。両親ともに郷土芸能を受け継ぐ家系で、常に唄と踊りに接する。
15才の時に歌手になることを決意し、数々のオーディションに応募。
20才の頃、ブラックミュージックに影響を受け、既存のレコードのインストを使用してオリジナルのメロディーをあてることで、初めて自分の曲を作り始める。しかし、日本人である自分が、黒人の世界を表現するのに違和感を覚え、より「和」を意識した音楽制作を始めるようになる。
2008年10月8日、シングル「Dear My Friends/トラウマ」でデビュー。