映画『愛の流刑地』主題歌の「哀歌(エレジー)」は、今までの軽快で明るい曲とは一変したエロティックでエキセントリックな映画のイメージにピッタリな楽曲。新曲のミュージックビデオでは、平井堅が裸に・・・!?
――「哀歌(エレジー)」は、軽快で明るい曲調の「POP
STAR」や「バイマイメロディー」から一転、がらりと雰囲気の違う作品になりましたね。
【平井】 その2曲とは完全に真逆の場所にある曲ですね。ここのところの明るい流れをひっくり返していますね(苦笑)。
――「哀歌(エレジー)」は、映画『愛の流刑地』の主題歌ですが、その依頼があってから作った作品なんですか?
【平井】 はい。ただ、ここのところの明るい流れとか資生堂のCMで流れている「美しい人」の柔らかな感じとか、そういう所から少し離れて冒険してみたいなっていう気持ちも自分の中にあったので、大胆な変化を恐れずにチャレンジすることができました。主題歌のお話を頂くまで、実は原作となっている小説の存在を知らなかったんですけど、曲を作る前にその小説を読んだり、映画のダイジェスト版を観たりしているうちに、今までの僕の作品にはなかったようなタイプのものが作れそうな気がしてワクワクしました。これまでマイナーキーの曲を書いたことはありましたが、ここまでどマイナーの曲を書いたのは初めてですね。
――映画や小説があったからこそ書けた作品なんですね。
【平井】 だと思います。やった事がない事にチャレンジできたし、いいきっかけを頂けたなって思います。ちょっと不思議な感覚なんですけど、自分で作って自分で歌うのに、人に曲を書くような感覚で作れたというのも初めてかもしれないですね。
――<私を壊して>とか<あなたに溺れて>とか、なかなか平井堅作品には登場しなかったような単語が並んでますね。
【平井】 エロティックでしょう?(笑)。2000年あたりの作品ではエロ全開の詞が多かったけど、今回久しぶりに書いてみました(笑)。映画に出演している寺島しのぶさんが演じている“冬香”の目線で詞を描いているので、エロティックでエキセントリックな詞でも客観的になれて照れくささはなかったです。
――女性の情念を描いた詞を男性の平井堅が歌うという点で、気をつけたことはありましたか?
【平井】 あえて気を遣わないようにしたというか・・・。プロデューサーの亀田(誠治)さんとも、熱唱するよりもいつも通りに歌った方が逆にこの曲の世界観が伝わるんじゃないか、と。
――完成した映画は試写会などで観たんですか?
【平井】 試写会には行けなかったんですけど、ビデオで観ました。すでにある小説を原作にした映画に、僕の主題歌がどう重なり合うんだろうと思っていたんですけど、いやぁ〜我ながらピッタリだなと思いました(笑)。主役のおふたり(豊川悦司、寺島しのぶ)の演技はホントに素晴らしかったですよ。
――「哀歌(エレジー)」のミュージックビデオもエロティックな映像で話題になりそうですね。
【平井】 僕が上半身ではありますが、裸ですから!掛川監督とは初めて一緒にお仕事をしたんですけど、前もって何も言っていないのに“裸”という言葉がすでに絵コンテに描かれていて・・・。実はこの曲だったら僕は前貼り覚悟で全裸姿になってもいいと思っていたんですよ(笑)。なので、監督さんもこの曲を通して“裸”の平井堅をイメージしたっていうのは非常に興味深い出来事でしたね。
――さて2007年の平井堅はどんな活動になるのでしょう?
【平井】 攻めの1年にしたいと思っています。2月には「哀歌(エレジー)」とはガラリと違う新曲のリリースも控えているし。その先のことはまだ決まってませんけどね(笑)。
(文:松浦靖恵)