ミュージック インタビュー&コメント

ミュージックインタビュー&コメント
2006年10月11日
藍坊主 SPECIAL INTERVIEW

10月のパワーネクスト・アーティストは藍坊主。バンドサウンドを前面に押し出した「ハローグッバイ」、制作面で変革があった「羽化の月」と、今後の藍坊主を象徴するニューシングルが完成した。
「なぜ俺は歌をうたっているのか」を考えて自分と向き合った詞

──「ハローグッバイ」は疾走感のあるロックチューンですが、特にメロディラインが印象的でした。
【田中】
 そうですね、藤森はメロディだけで泣かせる男なんで(笑)。実は、前のアルバム『ハナミドリ』のときに藤森の作詞/作曲で完成していたんですけど、今回のリリースにあたってhozzyが詞だけを書き替えたんです。
【藤森】 元の詞はラブソングだったんですけど、『ハナミドリ』のツアーを終えた後、もっと今の俺たちの気持ちを歌ったほうがいいって思ったんですよね。
【hozzy】 そのころは個人的にも「なぜ俺は歌をうたっているのか」という根本を考えていたんです。歌い手の気持ちと詞が合致しなければ伝わらないと思ったので、自分に向き合った詞に書き直しました。
【田中】 サウンドに関しては疾走感やストレートさがある曲なので、パンチの効いた強いロック色を意識しましたね。

──そしてhozzyさん作詞/作曲の「羽化の月」は展開が変則的ですが、こういうコラージュ的な作りの曲調は歌モノでは珍しいな、と。
【hozzy】
 自分でも「変なの作っちゃったよ」と思いました(笑)。でもクラシックやジャズ、プログレッシブロックみたいに、展開が読めなくても気持ちがいい曲があるなら、歌モノもそういう方法で作れるんじゃないかなと。あとは、絵本みたいにページをめくるような曲が作れたら素敵だなとも思って。
【渡辺】 最初に聴いたときは本当にプログレを作ってきたんだと思いましたよ(笑)。
【藤森】 同じ作曲者としてみると、勇気や余裕がないとなかなかできない手法なんですよね。
【田中】 展開はめまぐるしく変わっていくのに、ストーリーがきちんと筋が通っている歌詞もすごいですね。オケは始めと終わりの部分がアコースティックで同じなのに対して、物語のほうはこの世界と決別したいイモムシが最終的にはサナギになっていて、主人公の状態が最初と最後で変わってしまっている・・・今話しながらまたすごさを実感してます(笑)。

今後もおもしろいバンドになれる自信がついた

──今作は、より進化した藍坊主サウンドの王道であり、新境地ともいえる2曲と呼べそうですか?
【藤森】
 そうですね。僕の「ハローグッバイ」は昔からの藍坊主の王道なんですけど、「羽化の月」も新しい王道になると思います。今後もおもしろいバンドになれる自信がつきましたね。
【hozzy】 「羽化の月」は「ハローグッバイ」があるからこその奥行き感を感じさせる曲なんですよ。だから、両者成立できるようにバランスをとっていきたいです。
【渡辺】 今回は、これまで大事にしてきたメロディと歌詞に負けないくらい、バンドサウンドへのこだわりが強く出た作品なので、トータルで聴いてほしいと思います。
【田中】 俺らは作品を作っては満足して、また「本当の俺らって何?」と答えを探しての繰り返しなんですよ(笑)。今回もそんな想いで作った2曲なので、やりきれない想いを抱える人にも聴いてほしいと思います。

(文:井桁学)

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