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ミュージック インタビュー&コメント
2005年06月22日
──「雨待ち風」はスキマスイッチを結成して間もないころに作った曲だそうですが、シングルでの発表を考えたのはいつですか?
【常田】
デビュー前から常にリリースタイミングを狙っていました(笑)。だけど、最初はこういう暗のバラードは受け入れられにくいじゃないですか。シングル「奏(かなで)」を出すときに、この曲も候補に挙がったんですけど「奏(かなで)」が希望のある叫びなら、「雨待ち風」は希望のない叫びなので、結局お蔵入りになってしまって。しかも元は“夏雲ノイズ”っていう曲タイトルだったんですけど、1stアルバムに取られたんですよ(笑)。それでも、頭の中でメロディがずっと鳴っていたくらい思い入れがある曲だから、今回は納得がいくまで作り込みました。
──個人的な印象ですけど、デビュー・ミニアルバム『君の話』に収録された「太陽」や、今までのシングルのカップリングの曲調を受けた曲と感じましたが?
【常田】
そうですね。「雨は止まない」(c/w「ふれて未来を」)、「さみしくとも明日を待つ」(c/w「全力少年」)、そして「雨待ち風」は3部作という意識があって、こういった曲調をカップリングで少しずつ出していった感覚は確かにありましたね。
【大橋】
意識的に隠していたわけではないですけど(笑)、今回は今までのタイトル曲にはなかったスキマスイッチの隠れた一部分が表に出てきたのかな。
──「雨待ち風」はエモーショナルな歌が前面に出ていますよね?
【大橋】
こんなに感情的な歌は今までにはないですね。昔からライヴで歌ってきたこともあって、思い入れが強かったのかもしれないです。それに、今までの経験の積み重ねを上乗せしていったので、より感情的になったんだと思います。
【常田】
作ってから時間が経ったぶん、歌がかなりよくなっているので、それに呼応するアレンジで完成させたかったんですよ。
──今回は奥行きのあるアレンジですよね。ピアノはメロディを追っていて、ソロピアノとしても成立していますが?
【常田】
メロディがかなり入り組んでいるので、ピアノはメロディをなぞったら感情が前に出てくるだろうな、と。そして、「全力少年」のエレキベースと、「冬の口笛」の管弦楽アレンジの両方を活かしたかったんです。僕の一つの目標でもあったフルートとクラリネット、ストリングスの絡みは「冬の口笛」で成功したので、今度はクラリネットとフルートをユニゾンさせてみようと思って。
── 一方のカップリング「青春騎士」ですが、詞は「えんぴつケシゴム」(1stアルバム収録)の世界観ですよね?
【常田】
まったくそのとおりです(笑)。あの曲のエピソード1みたいなもので、歌詞にある“ケシゴム”は、あのケシゴムですよ(笑)。いつもカップリングではサウンド面で実験したいと思っていて、今回は特にその気持ちが強かったので、一発録りをしました。
【大橋】
タイトル曲は緊張感があるから、そのぶんカップリングはラフに楽しめるものにしたかったんです。
──では、今回のシングルの聴きどころを。
【大橋】
まず歌ってください。実際に歌ってみると、詞がより染み込んでくると思います。僕らの今があるのはこの曲のおかげだし、僕らのやりたいことがギッシリ詰まっているので、今回もスキマスイッチの等身大のものが作れたと思います。
【常田】
この曲が持つ力は昔も今もぜんぜん変わらないんです。でも僕らの力は成長して、その力がやっと曲に追いついたと言えますね。
──1ヵ月後には2ndアルバムもリリースしますが、このシングルを受けたアルバム……という感じではなさそうですね(笑)。
【常田】
そうですね、むしろ受けなくてもいいかな、と(笑)。アルバム直前のシングルは、どうしてもパイロット盤(先行盤)と捉えられがちですけど、それを逆手にとって好きなことをやるためだけに邁進したシングルですね、「雨待ち風」は。
(文:井桁学)
(写真:片山よしお)