ORICON STYLE

2005年06月15日
新作はハリウッド映画のような超エンタメ作品!
monsterdrive
MONSTER DRIVE
布袋寅泰
2005/06/15発売
\3,059(税込)
東芝EMI
TOCT-25684
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INTERVIEW
PROFILE
COMMENT
PRESENT
TOUR
INFORMATION
タランティーノ映画『KILL BILL』のテーマ曲が世界各地で大ヒット、さらに同曲がN.Y.ヤンキース松井秀喜の入場テーマにもなり、ますますワールドワイドに活躍する布袋寅泰が、通算10枚目となるオリジナルアルバム『MONSTER DRIVE』をリリースする。作品ごとに曲調やサウンドアプローチを変え常に挑戦し続けてきた彼が、生粋のロックンロール・アルバムを作り上げた。
INTERVIEW
新たなロックンロールに向き合うことができた
──前アルバム『DOBERMAN』を引っさげた大規模なツアー(03年10月〜04年2月)の後は、ブライアン・セッツァーとのプロジェクトを進めるということでしたが、昨年はどんな1年でしたか?
【布袋】 ブライアンとは互いに曲を書きためて、かなりいいところまで話が進んだんですけど、結局ダメになってしまって。ちょっと拍子抜けしたのは確かですけど、いい充電期間になりました。昨年は映画『KILL BILL』のテーマ「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」が世界中に飛び回った時期で、それを収録したインスト・アルバム『ELECTRIC SAMURAI』の発売もありましたし、今井美樹のツアー(04年10月〜12月)にも参加したので、ギタリストという原点に戻って次のプロジェクトに向けてパワーを蓄えている期間でした。

──今回のアルバムは、布袋流のトラディショナルなロックンロールに仕上がりましたね。
【布袋】 そうですね。ブライアンとのバンドのために作った曲が半分ぐらい入っていて、新たなロックンロールに向き合うことができたからだと思います。ところでジャケットはもう見ました? デビルマン(シングル「LIBERTY WINGS」のアートワーク)以上ですよ。友人のペインターに頼んで、自前のベントレーを塗ってしまいましたから(笑)。あの車をペイントするなんて普通は考えられないけど、僕にとってはそういう思い切った遊びも最大のロックンロール。“やるなら初めから本気でロックンロールで遊ぼう!”という気持ちでスタートしたんです。

──先行発売された「IDENTITY」と「LIBERTY WINGS」の2曲は、アルバムを見据えたシングルだったのですか?
【布袋】 アルバムの内容を匂わせるなら「BARBARELLA」や、タイトル曲の「MONSTER DRIVE」をシングルにしてもおもしろかったかもしれないですね。でも、ロックンロールは自由をもたらせてくれる音楽で、「IDENTITY」と「LIBERTY WINGS」は、その自由をテーマにしているから、やっぱりアルバムのためにあった曲だなと思いますね。

──作詞では何か変化はありましたか?
【布袋】 バラードの「永遠の花」という曲は、アルバムの中ではちょっと異質ですよね。ラヴソングは今までにもあったけど、どこか不完全でもろくてハッピーエンドじゃなくて(笑)。でも子供が生まれて、僕が40年間味わってこなかった、かけがえのない感動や驚きを毎日の一瞬一瞬の中から与えられているんですよ。だから男女のラヴソングに止まらない、もっと大きな無償の愛をこの曲で初めて書くことができたので、僕にとっては歴史的な曲です。

超エンターテインメントな面白さがこのアルバムにはある

──さらにインストゥルメンタルが4曲入っているのは、『ELECTRIC SAMURAI』の流れですか?
【布袋】 あれで気を良くしたのもあるんですけど(笑)、ギターが歌うチューンが少ない時代なので、ギターに導かれた一人の人間としてはインストを提示するのは宿命だな、と。それに、ギターという楽器のスイートな部分も荒々しい部分も、やっと表現できるようになった感覚なんですよ。『MONSTER DRIVE』は、今の時代に提示するべき音楽として出来上がったのでストレートに楽しめると思いますよ。それは、脇目もふらず一生懸命に構築してきた今までの作品が、自分の足元に積み重なっているという充実感もあって、今回はリラックスしてロックンロールしたからだと思います。

──それに、ブラスやストリングスを絡めたビッグバンドのサウンドも手伝って、パーティーさながらに楽しめますね?
【布袋】 そうですね。映画でいうと難解な映画というよりは、ハリウッド映画みたいな作品ですね。ああいう超エンターテインメントな面白さがこのアルバムにはあると思いますよ。

──では、ファンに向けてアルバムの聴きどころを教えてください。
【布袋】 20年間ファンでいてくれた人は、僕を好きな時代はさまざまだと思うけど、それぞれの好きな布袋は必ずこのアルバムにはいるはずです。歳をとると音楽から離れてしまう人もいるけど、この作品をキッカケに、もう1回ロックンロールに戻ってきてほしいですね。そして新しいリスナーには、このアルバムが新鮮に響いてくれたら一番うれしいし、一人のギタリストが奏でる生々しい音楽を感じてほしいです。
                                 

(文:井桁学)