ORICON STYLE

2004年8月18日
  トウキョウエスムジカ
  縁(えにし)が紡いだ音楽、それが東京エスムジカの武器
在日Korean4世の瑛愛(vo)と石垣島(沖縄県)出身の平得美帆(vo)、東京出身の早川大地(sound producer)の3人からなるグループ。
透明感溢れる瑛愛と、琉球島唄の匂いを感じさせる美帆。全くタイプの違う2人の歌声が醸し出す絶妙なツイン・ボーカルの世界。そして、世界中のあらゆるエスニック音楽をとり入れた全く新しい彼らの世界。東京で融合され生まれたグローバル・ミュージック。
2004年5月19日、シングル「月凪」でデビュー。
2004年8月25日、シングル「月夜のユカラ」でデビュー。この曲は、オリコンと音楽ファン100人が聞いて選んだブレイク期待の要注目アーティスト『oricon power next』8月度のアーティストに選ばれた。
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東京エスムジカ
『月夜のユカラ』
VICL-35700/シングル
2004.08.25/\1,050(税込)
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オリコンとUSENのコラボレーション企画
『oricon power next』に決定したアーティストの楽曲がUSENでオンエアーされます。
『AE29 週間HITチャート オリコン』番組内で、推薦月の第1木曜日の10:00から次月の第1木曜日の10:00まで』の1ヶ月間。オリコンだけでなく、USENも注目しています。
■USEN440:
http://www.usen440.com/ch/AE/AE29/index.html
■SOUND PLANET:
http://www.usen-cs.com/ch/AE/AE29/index.html


 年に何度か"すごい曲"に出会うことがある。ひたすら圧倒されて、その世界に
引きずり込まれてしまう曲。東京エスムジカのデビュー曲「月凪」にはその雰囲気が漂っていた。そして、セカンド・シングル「月夜のユカラ」をリリース。“予感”は
本物だった。女性ヴォーカル2人のハーモニーによるフレーズが印象的なサビに
始まり、エスニックを身にまといながらも日本人の琴線へ的確に刺激を与えてくる
メロディ、それらが一部の隙もなく、聴く者の心のスクリーンに映像を浮かび上がらせてくる。音楽のカテゴリーを飛び越えた映像文学の世界への空想旅行、あなたも今宵、東京エスムジカの世界に入ってみてはいかがだろうか。




 在日コリアン4世の瑛愛が描く透明感に、石垣島の音色を重ねる平得美帆。
そして、彼女たちの声のよさを知りつくし、絶妙な味わいでサウンドを構築していく早川大地。よくもこれだけの個性が集まったものである。


【平得】 1年ぐらい前、知人から"面白い音楽を作ってる男がいるから、ちょっと一緒にやってみたらって紹介されたのが早川大地で、それをきっかけに、一緒にデモテープをつくるようになったんです。
同じ頃に瑛愛も大ちゃんと知りあって、別々に関わってたんですけど、そんな2人の声を聴いて、ツインボーカルで面白いのができるんじゃないかと思ったらしいんですね。ある曲で2人の声を重ねたものを聴かされて“こういったツインボーカルも
どう?”みたいなことを言われたんですが、その時聴いた印象がすごくよくて、私も瑛愛もソロ指向だったのが、ツインボーカルもいいかもしれないと思ったんです。
大きな世界観を感じましたね。
【早川】 出会いは運と縁ですよね。
 東京エスムジカの曲には、聴き手の目の前に映像を浮かび上がらせる魔力のようなものが存在する。

【早川】 映画的とか絵画的というのは、意識しているかもしれませんね。
【瑛愛】 おそらく、私たちの育ってきた環境もあるんでしょうね。美帆は島で島唄や民謡を聴き、私は向こうの楽器や民謡などに常に触れてきたので、大ちゃんが持ってくる民族要素の濃い、意図的に盛り込む音楽が普通の音だったんですよ。それに普通に乗せて歌えたので、それが自然と人に届く音になってるんじゃないかなと思うんです
【平得】 なんとなく不思議な曲だなって思ってたんですけど、歌い終わった後に、こんな風にエスニックミュージックの要素をとりこんだポップスを
やっていきたいと聞いて、あ、これがそういう感じなんだって、気がついたくらい違和感がなかった。すんなりと入ってきましたね。

 エスニック――民族音楽的な匂い、彼らの音楽を語るうえで欠かすことのできない要素だ。

【早川】 民族音楽学者の小泉文夫さんのファンというのもあって、もともと民族音楽に対してマニアなところがあったんですよ。

 様々な土地へのイマジネーション旅行を仕掛けてくるのも持ち味だが、「月夜のユカラ」はアイヌの恋愛悲話が題材となっている。

【早川】 アイヌの音楽は楽器を含め、もともと興味がありましたから、イントロではムックリという口琴で"におい"をつけてみました。



 そして、主演女優が2人。

【早川】 そうですね(笑)。

 自分のイメージしている世界を超えるものを作ってくれる、早川の目には瑛愛・平得美帆というヴォーカリストが最高の表現者として映っているのだ。それは、彼のこんな発言にも表われている。

【早川】 いろんなタイプのボーカリストがいますが、基礎的技能としての歌唱力というレベルでは、水準を明らかに超えてると思うんですよ。美帆の
島唄っぽい響きとかは一聴しただけでもわかりやすいと思いますが、それってけっこう飛び道具的なもので、それ以上の深みや、声質、ライヴで
歌っている時の動作とかも含めて見てもらえると、その世界にグッと行けると思うんです。要は島唄ブームでちょっと流行ったような飛び道具というのは、美帆にとってはほんの5パーセントぐらいのことでしかないですから。それだけに惑わされずにもっといろんなことを楽しんでほしいですね。瑛愛の方は、美帆みたいに楽器的な感じというよりは、もう少しいろいろ計算して動く感じがあって、楽曲を消化するときも自分なりの消化プロセスっていうのが深い段階まであるから、デモ→練習→レコーディングという過程でどんどん変わっていくんです。A・B・Cの選択肢のうちからいろいろ考えてCを選んでくるんだけど、残ったAとBにもまた面白みがある。ライヴではそういうちょっと違った部分も楽しいので、結論としてはライヴに来るともっと魅力が わかると思いますよ。僕らの音楽の世界観があって、そこでどう2人の姿が見えるかというのを楽しんで欲しいですね。主演女優のしぐさのひとつ
ひとつまで。

 そして、またフロントの2人もこの"脚本家"に全幅の信頼を寄せている。

【瑛愛】 新曲のスケッチを聴いた時点で、完璧なものを作りたいっていうのがわかるんです。初めに出会った「月凪」で、こういう人がいるんだと
思って。この人となら、クオリティの高いものが作れるだろうと思いましたね。一緒にやっていてすごく楽しいし。新しいものを作るときは、多分思いがけないものを期待してるんだろうなっていうのがわかるんですよ。だからいつも詞をしっかり読んで、音を毎回違う角度で聴いて、自分はどう応えられるかなって考えながら歌ってます。

 3つのピースが縁によって出会い、それぞれがいたからこそこの独特の音世界が構築された。東京エスムジカの音旅行、次はどんなところに
連れて行ってくれるのだろうか、興味は尽きない。


【早川】 とりあえず、今のところセカンドまで聴いてもらってますが、これだけでは終わらない世界観がまだまだ待ってまして、アルバムを含めて
さらに目を離せないと思っててください(笑)。
【瑛愛】 生活に飽きたとか、疲れてる人には特に聴いてもらいたいし、ライヴを見てもらいたいなと思います。
【平得】 「3人が出会って1年足らずの間に生まれた曲を聴いてもらってますが、これから私たちの出会いも深まっていくことで、曲もよりいいものが出てくると思います。楽しみにしていてください。

(文:田井 裕規)