ORICON STYLE

2004年7月14日
  クラックス
  ジャンルを跳び越えて躍動する"ハイパー・クラシック・ユニット"
ホリプロとBMGファンハウスの合同オーディション“Beyond the Classics”で3,200人の応募者の中から選ばれたボーダーレス・インストゥルメンタル・ユニット『Clacks』。
門脇大輔、納富彩歌、高井麻衣、村田泰子、藤田淳之介の5人組。
クラシカル/クロスオーヴァー・シーンにて、弦楽器とサクソフォンという異色の編成。
2003年10月22日、作曲家岩代太郎の全面的プロデュースのもと、アルバム「Clacks−クラックス−」にてデビュー。
2004年7月21日、セカンド・アルバム『Clacks II 〜エターナル・ユース〜』を発売。
現在、秋に予定されているライヴ・ツアーを背景に、新たな目標にむけて発進している。
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Clacks
『Clacks II 〜エターナル・ユース〜』
BVCF-34108/アルバム 2004.7.21/\2,940(税込)
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Clacks イベント情報
■7/24(土) 18:00〜
横浜みなとみらい ドッグヤードガーデン ミニ・ライブ
問 03-3797-9108(BMGファンハウス)
■7/25(日)14:00〜
山野楽器 そごう大宮 イベント・スペース ミニ・ライブ
問 03-3797-9108(BMGファンハウス)
■7/31(土)15:00〜
HMV新宿SOUTH ミニ・ライブ
問 03-3797-9108(BMGファンハウス)
■8/6(金)18:30〜
HMV横浜VIVRE ミニ・ライブ
問 03-3797-9108(BMGファンハウス)
■9/11(土)コンサート 山形テルサ
問 023-646-6677
■9/24(金)コンサート 鳥取県未来中心ホール
問 0858-23-5391
■10/1(金)コンサート 原宿クエストホール
問 03-3490-4615(ホリプロ)


 クロスオーヴァー、かつてロックやジャズのフィールドで大きな盛り上がりを見せたこのジャンルが、近年、クラシックをも巻き込んで一大勢力となりつつある。クラシックをベースに持ちながらも、個々に独自の音楽的素養と方向性を育んできた5人のメンバーがオーディションを通して出会い結成されたClacksは、そのクロスオーヴァー・シーンを大きく揺さぶる期待のユニットだ。クラシックのインスト・グループというイメージで捉えてると、そのサウンドに「あれっ?」、ルックスに「あれれっ?」、キャラクターに「あれれれれっ!?」となること確実。だまされたと思って聴いてみてほしい、新たなインストの可能性がここにあるのだから…。

ミロのヴィーナスみたいなグループです(笑)

 男×2、女×3によるヴァイオリン×3、ヴィオラ、サクソフォンというユニークな編成。全員が音楽大学や音楽学部を卒業したテクニックと理論を兼ね備えたミュージシャンたち。ということで、どんな"かしこまった"面々が話をしてくれるのかと思いきや…。

【門脇】Clacksはですね、ミロのヴィーナス(笑)。ミロのヴィーナスって腕がついてないでしょ。実は、腕がついてしまうと完成品になって、自由な空間がなくなってしまうから、どういう風にでも変形できるぞっていう意味を込めて、わざと腕をつけなかったという説もあるらしいんです。僕たちも、そういう要素を持ったグループだと思ってます。今の段階で方向性を固めるのではなく、ここから先どんどん成長していくグループじゃないかと。
【納富】それぞれのキャラがすごく違ってて、個性的なんです。そういうのが多方面に出て行きつつも、目指すところは一箇所に集中みたいな、そういうグループだと思います。
【高井】Clacksですかぁ? うんと、えーと、えーと、……既成概念を壊すユニット…かな(笑)。
【村田】五つの個性があって、それがひとつになると五倍の力になると思うんですね。そんな力を発揮できるグループ。みんな個性豊かなので、今までにない音楽を作っていけるグループだと思います。
【藤田】もともとクラシック出身者ばかり揃ってますが、育ったバックボーンはジャズが好きなヤツもいるし、ミスチルが好き、レディオヘッドが好き、アイリッシュが好き、みたいな、それぞれがいろんな音楽の幅を持ってるんです。編成もバンド形式とか、これしかできないグループみたいな感じじゃなくて、何でもできる可能性を秘めたグループだと思ってます。

 とにかくフレンドリー、とびっきりに明るく、インタビュー中も笑いが絶えない。この時点で、このグループの持つ"自由度"が伝わってくる。それは、面白いものならばどんどん吸収して、進化を遂げてやろうという貪欲さにも似たもの。それも、セカンドにして、個々の音楽性をフィーチャーした作品をしっかりと打ち出せたからに他ならない。

【門脇】 セカンドアルバムを作るにあたって、(プロデューサーの)岩代(太郎)さんと綿密なミーティングを重ねたんですけど、個人個人の意見をずいぶん取り入れてもらった感じです。
【納富】 その分、自分たちがしたいと言ったことに対して、責任を持って受け止めてやらなきゃいけないというプレッシャーを感じつつも、反面すごく楽しくできましたね。
【藤田】 ファーストと違ったのは、メンバー間でもっとお互いを出し合うということ。だから意志のぶつかり合いというよりは理解ですね。前作は結成して間もない状態で、全く何もわかってなかったから。今回は、理解を深め合っていく感じでした。そういう意味では、いい感じでお互いをぶつけ合えたかな。



 今回の作品『Clacks II〜エターナル・ユース』では、曲によって2人になったり、3人の組み合わせになったりと、選抜メンバーによる演奏が多数盛り込まれている。クラシックをはじめ、フュージョン的アプローチのオリジナルも配しつつ、THE BOOMの「島唄」や映画『ニュー・シネマ・パラダイス』『炎のランナー』のメイン・テーマ、スタンダード・ポップス「君の瞳に恋してる」など、前作以上に幅の広い曲のセレクトがなされ、それぞれにメンバーの個性がきらりと光る仕掛けも施されている。。

【高井】 『島唄』では、敢えて楽譜が読めない風な感じにしてほしい、と言われたんですが、その感覚がわからなくて、ちょっと苦労しました。でもそういう感じで、個人のカラーがそれぞれの曲に出てると思います。こういう音楽が好きだって、アルバムを作る前から伝えていたものが徐々に採用されていったようなところはありますね。
【村田】 たとえば私はレディオヘッドが好きなんですね。それで、レディオヘッド調のものをモリコーネのサウンドに織り交ぜてっていう風にするところから、このアルバムの『ニュー・シネマ・パラダイス』は始まったんです。不協和音的な始まりにするという。オリジナルを知る人は、不思議かもしれないけれど、私にとってはど真ん中なんですよ(笑)。それぞれの個性が随分出せたアルバムになっていると思ってます。

 自己紹介的なファーストを経て、音楽性に一層の磨きをかけてきた五つの才能が、その魅力を輝かせ始めたセカンド。インストの概念を変える出来映えは、Clacksの無限の可能性を伝えてくれるはずである。

【納富】 小編成で挑んだ曲を聴いていただきたいのはもちろんですが、前回よりも1曲1曲の中身が濃くて、メロディ的にも耳に残りやすい曲が多いと思うんです。BGMとしてだけでなくて、純粋に曲自体を楽しんでいただけたら。
【藤田】 初回限定でDVDが付いていますがそれを見ていただくと、素の僕たちがわかってもらえると思います。固い人たちかなと思いきやバカなことも言ってますので(笑)。
【村田】 聴いた人の思い出とリンクした曲になってもらえたらいいなと思ってます。
【高井】 前のアルバムよりもライヴ仕様になってると思うので、そのあたりを楽しんで、できればライヴにも来てください。
【門脇】 1枚目に比べて、個々がミュージシャンとしてすごく成長していると思うんです。若さだけではない、もっと大人なClacksも感じられるアルバムになってると思うので、大人な空気を楽しんでください。
【高井】 でも、サブタイトル『エターナル・ユース』だよ。
【門脇】 ……えーと、ちょっと大人寄りの若者ってことで(笑)。
(文:田井 裕規)