2015-02-25

エプソンの究め極めた技術が結びつく人々の生活と社会とは

人類とコラボする労働力の創造へ!

 人気声優陣が実在の社員を演じて、エプソンのコアテクノロジーを伝えるアニメーションシリーズ。その最終回となる第4弾はものづくり革新領域を取り上げる『それは神の領域なのか?』篇。今回の主役となるセイコーエプソン インダストリアルソリューションズ事業部長 北原強氏役は、人気アニメ『黒子のバスケ』『銀魂』にも出演する声優の浜田賢二氏が演じ、エプソンの“究め極めた技術”が生んだ近未来のロボティクス技術の極みを映し出す。


 今回の主役、インダストリアルソリューションズ事業部の北原事業部長は、産業用ロボット開発発表会の会場前で、若手社員に「ロボティクス技術の極みとは何か、わかるかね?」と問いかける。戸惑う若手社員に「見て、感じて、考えて、働くロボット。人類と共に働く新たな労働力の創造……」と説明していく北原氏。


 それを受けて若手社員が、そのためには「センシング」 「高度なプログラミング」などあらゆる技術が必要だと必死に訴えかけると、そんな意見に対して北原事業部長は自信たっぷりに「できるさ、エプソンなら」と笑顔を見せる。

 若手社員はそこで、「自律型双腕ロボット」の存在に気がつき、北原事業部長は「想像してみるんだ未来の事を」と極めるべきロボティクス技術を具体的に説明していく。若手社員がロボティクスの未来を想像し始めると場面が転換。ドーム内の広大なお茶畑でロボットがお茶の葉を育て、茶摘みをするところから、工場での葉の選別、パッケージング、梱包しての出荷までを担っている未来の映像が映し出される。

 北原事業部長と若手社員が出した答えの先にある未来とは?




セイコーエプソン インダストリアルソリューションズ事業部長 北原強氏 より活躍の場が広がる 人を助ける自律双腕型ロボット

 自律型双腕ロボットの開発には、「見て、感じて、考えて、働く」というコンセプトで、人に負担が大きい作業をロボットに置き換えたいというのが根底にありました。また、例えば本来は自動化したいものの、人の器用さによって成り立つような作業があり、そんな作業を自動化するには、これまではプログラミングだけでも莫大なコストが必要でした。しかし、エプソンのこれまでの技術を用いた独自の自律型双腕ロボットであれば、適正な価格で導入が出来ると考え、このロボットの開発に至りました。

 自律型双腕ロボットには、当社のロボットのノウハウが活かされています。当社の独自の技術であるQMEMSを使ったジャイロセンサーを用いた制御により、動きをピタッと止めることも可能になりました。また、6軸ロボットよりも関節のひとつ多い7軸で、さらに胴体にも1軸あります。そんな特徴を備えたロボットを双腕にすることによって、より活躍の場が広がります。通常のロボットには、工程ごとのプログラミングや部品ごとのティーチングによって行う作業を教えていくわけですが、自律型双腕ロボットは対象物と作業シナリオを教えるだけで簡単に作業を始められます。今回のアニメーションでは茶摘みなどをしていますが、焼き鳥用に肉を串に刺したり、お豆腐を切るといったこともできると思います。両手を使った単純作業というのはバックヤードや倉庫作業など、いろいろな場面に応用が可能なロボットであると考えています。

 ロボット開発は、もともとあった社内のオートメーション化を推進する部隊から、事業部として独立しました。当時から精度を上げることにこだわり、ロボットの速度などもまったくノウハウがないところから作っていきました。絶えずディスカッションやぶつかりあいを繰り返してきたのですが、それでも、当社の社風としてあまりブレーキをかける人がいないので(笑)、ロボット事業そのものについての反対意見などは出なかったようです。我々のミッションは「人の苦労を減らす」ことだと思います。社員もあのアニメのように熱意を持って事業に取り組んでいます。

正確かつスピーディに微細な作業をこなすテクノロジー
エプソン豊科事業所を訪問
自律型双腕ロボット
スカラ(水平多関節型)ロボット
6軸(垂直多関節型)ロボット
人の手では困難な作業もなんなくこなす

 まず最初にデモンストレーションを行なってくれたのが、現在も実用化に向けて開発が進む「自律型双腕ロボット」だ。「2013国際ロボット展」でも高い評価を得た自律型双腕ロボットは、一見すると上半身だけの人間のようだが、片方のアームで7軸が回転する動きは人間とは別物。それでいて、部品同士を組み合わせる姿は人間のようにも見える。頭部カメラのほか、左右のアームにもカメラがあって対象物を識別。カメラの向きを変えて二度見することで、対象を立体的にとらえることが出来るのだという。

 左のアームで並べられた基盤から必要な基盤をとり、右のアームで必要な歯車を取り、基盤の上に歯車を置き、さらにドライバーを使ってネジで留める。一つひとつ確認するように動きながらも作業は正確。一見単純な作業だが、歯車があっていなかったり、ネジが曲がっていたりすると、自分で修正して向きを正しくする。まさに自律型というにふさわしく、両方のアームがまったく別な動きをしながら組立て作業を進めていた。

 続いて、現在活躍中の「スカラ(水平多関節型)ロボット」と「6軸(垂直多関節型)ロボット」も見学。スカラロボットは、赤・青・黄の部品を瞬時に流れるコンベアーに仕分けしていく。自律型双腕ロボットほどの細かい作業ではないが、雑然と流れてくる部品を一瞬で見分けてそれぞれのラインに分配。その速さは1分間に約200個で、高速でもぶれることなくピタッと止まれるのがエプソンの技術力。

 一方の6軸ロボットは、並べられた部品から立方体を取り、その立方体がちょうど入る大きさの型に入れる作業を見せてくれた。通常ロボットが同じ型に入れるには20ミクロンの隙間までが限界だというが、立方体と型の隙間はわずか10ミクロンで、正確に型にはめ込まなければならない。実際に取材スタッフが行ってみたものの、人間の手でも簡単には入らない。何度か向きを微調整しながらやっと入ったほどだが、ロボットはそんなスタッフよりも素早く作業を進めていた。

 それぞれ違った動きをした3台だが、エプソンのロボットはあくまでも作業のために生まれたもの。自律型双腕ロボットの巧みな動き、スカラロボットの素早い動き、6軸ロボットの正確な動き、それぞれの特性を活かせる場で働くことが活躍の源だ。

 自律型双腕ロボットが人型のように見えるのも、両腕を左右別々に動かし、人間と同じ作業をするために何度も試行錯誤した結果のデザインだという。現在は一箇所に固定され、台車に乗せて移動する自律型双腕ロボットだが、いずれは人間の動きに合わせ、移動できるようにしたり、さらにアームを細くするなど、まだまだ改良を続けていくという。

エプソンのロボティクス技術とは?

 エプソンのロボティクス技術は、自社で製造する腕時計の組み立て用に開発されたロボットを原点に、最先端の産業用ロボットへ飛躍。30年以上にわたって産業用ロボットを開発し続けている。水平方向にアームが動作する「スカラロボット」や、高性能な6軸ロボットの商品ラインアップで、電子機器、自動車、食品、医薬品などさまざまな製造現場の自動化に貢献してきた。現在、スカラロボットでは、世界シェアNo.1(※)の実績を有している。

※産業用スカラロボット 2013年金額ベース出荷実績において
(富士経済『2014ワールドワイドロボット市場の現状と将来展望』調べ)

スマートモーションコントロール技術 × センシング技術

 1942年の創業以来磨き続けている省エネルギー・小型・精密な制御などの技術を、商品の性能として実現する「省・小・精の技術」として有しているエプソン。これを基盤とした独創のロボティクス技術「スマートモーションコントロール技術」により、エプソンのロボットは、小型・軽量・スリムでありながら、重い物を組み立てたり搬送したりすることができるため、スペースあたりの生産性にも優れている。

 さらにエプソンのロボット事業は、水晶デバイスや半導体事業のセンシング技術も活用している。「スマートモーションコントロール技術」に、動作などを高精度で感知できるセンシング技術を組み合わせることで、ロボティクス技術を強化。これにより、ロボットが作業をするときの振動を大幅に低減し、精度やスピードなどにおいてロボットの性能をより向上させることを実現している。

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自律型双腕ロボット(開発中)

 エプソンは「2013国際ロボット展」で、人のように対象を認識し、2本の腕の力を自在に加減して、自律的に判断しながら作業できる自律型双腕ロボットの開発を発表した。それまでもエプソンは、世界シェアNo.1の水平多関節で水平方向にアームが動作する「スカラロボット」や、高性能な「6軸ロボット」の商品ラインアップで、電子機器、自動車、食品、医薬品などさまざまな製造現場の自動化に貢献してきている。

 通常のロボットを生産ラインに導入する場合、工程ごとにプログラミング、部品ごとにティーチングといった作業が必要で、自動化経験のある技術者に依存することが一般的。しかし、エプソンの自律型双腕ロボットは、対象物と作業シナリオを教えれば、簡単に作業を開始できる。

 例えば「部品AとBを組み立てなさい」といったシンプルな指示を受けた場合、自身で最適な作業軌跡を選択し、どのような向きに置かれた部品にも対応し組み立てることができる。そのため、自動化経験の少ない生産現場にも導入・管理が容易で、生産体制の変更にも柔軟に対応できる。人手で行っていた工程をすぐに自律型双腕ロボットへ置き換えることが可能。

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セイコーエプソン 会社概要

 プリンターやプロジェクターなどで世界トップレベルのブランドとして知られる日本企業。腕時計で培った精密加工技術にエレクトロニクス技術を加えた、精密メカトロニクス技術による「省・小・精の技術」をベースに、人々に驚きや感動をもたらす商品の開発に取り組む。

 その事業は、オフィス向けのインクジェットプリンター、電子黒板機能を内蔵したプロジェクター、産業用ロボットや印刷装置、スポーツ・健康・医療向けのセンシングシステム、新型スマートグラスなど、新たな領域にも広がっている。

 これまでのプリンターを中心としたものづくりの会社から、サービス、ソリューションも提供する会社へと変化を遂げるべく新たな挑戦を繰り広げている。

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