ORICON STYLE

服部克久 SPECIAL INTERVIEW 自分が積み重ねてきた音楽が全部入っている

1966年から1982年まで、フジテレビで15年半放送され続けていた伝説の子ども番組『ママとあそぼう!ピンポンパン』が、31年ぶりにDVDで復活!特別編集されたその伝説の映像を大公開!! さらに!番組のBGMや歌を担当し、音楽の幹を支えた音楽家のひとり、服部克久先生に当時のお話をうかがいました。

服部克久

左からカータン、渡辺直子おねえさん、しんぺいちゃん、体操のおにいさん(金森勢)
左からカータン、渡辺直子おねえさん、
しんぺいちゃん、体操のおにいさん(金森勢)

カータン、体操のおにいさん、石毛恭子おねえさん、しんぺいちゃん
カータン、体操のおにいさん、
石毛恭子おねえさん、しんぺいちゃん

体操のおにいさん、酒井ゆきえおねえさん、カータン、しんぺいちゃん
体操のおにいさん、酒井ゆきえおねえさん、
カータン、しんぺいちゃん

体操のおにいさん、カータン、大野かおりおねえさん、しんぺいちゃん、ガンちゃん。手前左のキャラが、ワンタン、右がブチャ
体操のおにいさん、カータン、大野かおり
おねえさん、しんぺいちゃん、ガンちゃん。
手前左のキャラが、ワンタン、右がブチャ

左奥から体操のおにいさん、井上佳子おねえさん、しんぺいちゃん
左奥から体操のおにいさん、
井上佳子おねえさん、しんぺいちゃん

服部克久

当時の流行の要素を入れながら自由に作った

――服部先生が『ピンポンパン』に参加されたキッカケはなんだったんでしょうか?
【服部】 
番組が始まった1966年当時、幼い息子と娘がいたので幼児番組に興味がありました。そういうタイミングで、『ミュージックフェア』で一緒だったプロデューサーから、今までとは違う目線の子ども番組に参加してほしいと言われまして。当時は子ども番組といえばNHKしかなかったですからね。それよりももっと元気がよくて、子どもの素が出るような内容にしましょうと。子どもってそんなに大人しくないじゃないですか。歌も童謡だけでなく、時代的に子どもたちがリズム重視の曲に興味を示してきていたので、ロックとかスウィングといったジャンルを取り入れていこうということだったので、それだったらやってみようと思ったわけです。

――確かに、自由な番組だなというイメージでした。
【服部】 
そうでしょう?とてもフジテレビらしいなと思いましたね。スタッフは全員元気だったし、ディレクターも若かったから、僕も含めてみんな好き勝手にやっていたんじゃないかな(笑)。

――まずはどのような形で関わっていったのですか?
【服部】 
番組内のBGMから音楽全般の監修をして、歌は月に何曲か作るという形でした。全体で何曲作ったのかは数えてないからわからないけれどね、相当ありますよ。

――今回のDVDにもたくさん収録されていますね。音楽の全体的な印象は、子どもたちがとても素直に受け止めて歌っているなということでした。
【服部】 
そうですね。まず“子ども向けの曲とは考えないで作ってほしい”と言われていたんですよ。その頃は音楽番組を3本くらい抱えていましたし、CM音楽もやっていましたので、当時の流行の要素を入れながら自由に作っていました。子どものことを一切考えていないわけではないんですけれど、音域も子どもを意識しなかったし、ちょっと音が(低いところから高いところへ)飛んでもいいかな?と思っていました。大人よりも子どものほうがなんでも受け入れますからね。なので枠はまったくありませんでした。まぁ子どもが歌えなくても“おねえさん”がしっかり歌えば大丈夫!って思っていましたから(笑)。

――ある意味、大人向けの音楽番組よりも自由だったのではないですか?
【服部】 
そうなんですよ。大人の場合は、歌う歌手の顔も見えていましたし、その方のカラーや見せ方もありますからね。そういうものには一切縛られずにやれたのは楽しかったですね。

――先生の楽曲は優雅というか、すごく豊かで気持ちが広がっていく感覚がありますね。
【服部】 
捉われないってことは、自分が今まで積み重ねてきたもの、知っているものはすべて入っていますからね。本当にいろんなジャンルのいろんな種類の曲を作ったと思いますよ。

こんなにいろいろな音楽があるということを掲示

―― 一例を挙げると、「シャンプーマン」は戦隊チックだったり、「ピッピ・ビューティー」はロカビリー風、「ピンクのバニー」はリズムとブラスの音が印象的でした。
【服部】 
あぁ、懐かしいですね。「ピンクのバニー」は当時、お母さんにも子どもにも人気があったと思います。あと、「そばかすつけた女の子」も“好きな歌です”とみなさんによく言っていただきました。

――ミュージカルっぽい楽しさを感じますね。
【服部】 
今はNHKなどでもミュージカル仕立ての番組をやっていますけれどね。当時『セサミストリート』に出演していたボブ(ボブ・マグラス)という人気者がいたんですけど、よく彼が僕に編曲を頼んできていたんですよ。彼とはいつも子どもの歌の話をしていました。『セサミストリート』はタンゴありロックあり、いろんなリズムの曲があって、普通日本人が考える童謡の縛られた感じとはちょっと違っていたんですね。それは(『ピンポンパン』でも)多少意識したかな?だいたい歌詞の内容によって、どういうリズムにしていこうってことを決めていました。

――楽曲制作は歌詞が先なんですか?
【服部】 
もちろんそうです。番組の企画に合った詞を作詞家の方が書いてきて、それに僕が曲を書くんです。

――ご自身の印象深い思い出はありますか?
【服部】 
おねえさんたちはみんなウチに来て歌のレッスンをしていたんですよ。なかでも石毛恭子おねえさんと、酒井ゆきえおねえさんが一番つき合いが長かったんですよね。酒井さんは自転車でよく来ていましたよ。あとは、ビッグ・マンモスは野球の……。

――「僕等は未来のベーブ・ルース」ですか?
【服部】 
そう!タイトルを言われると思い出しますね(笑)。

――番組の最終回に先生自身もご出演されていましたね。
【服部】 
そうだった?覚えていません……(笑)。

――(笑)DVDにも収録されているんですよ。
【服部】 
僕、どんなことを言ってました?

――ピアノを弾きながら番組の思い出を語っていらっしゃいました。“子どもは正直だから、子どもの歌はむずかしいです。でもそういう歌を作っていきたい”ということをおっしゃっていましたね。
【服部】 
あ、そうなんですね?すぐには思い出せませんが(笑)。でも、31年前の番組がDVDになるのは僕としてもうれしいです。自分が当時考えていたことをあらためて知ることもできるし、過去の自分に会える気もしますしね。

――最近の音楽番組はご覧になりますか?
【服部】 
最近よく見ている番組は、CCTV(中国中央電視台)と、KBS(韓国放送公社)ですね。KBSの音楽番組は、制作費を相当かけて大掛かりにやっているし、公開番組でお客さんがたくさん入っていていいですね。“こういうのやったなぁ”と、懐かしくなります。音楽が魅力があって活力があるものなんだということをすごく感じますね。日本も『ピンポンパン』の時代にはメロディックなポップスがたくさんあったし、子どもたちはメロディックなものを歌う機会に恵まれていたと思います。僕らも古くてもいいものは取り入れたし、“こんなにたくさんの種類があるんだよ”と番組のなかで提示していました。これからの日本の音楽のためにも、今の子どもや若い人たちにもっともっといろんな音楽を聴いてほしいなと思います。

(文:三沢千晶/写真:逢坂 聡)

31年ぶりに復活!伝説の番組映像を大公開!!

歴代おねえさんからコメント到着!「みんなに愛された番組だから」

 おねえさん、しんぺいちゃん、カータン、おにいさん、ガンちゃん、ビッグ・マンモス、ドラねこブチャ、ワンダー・ワンタン、トッポ・ジージョ、そして、子どもたちの目を釘付けにしたおもちゃの木――。1966年10月3日から1982年3月31日まで15年半に渡り、幅広い世代の子どもたちの感受性を育み、大人からも愛され続けた子ども番組『ママとあそぼう!ピンポンパン』(フジテレビ系)がDVDで復活する!

 日本のテレビ史にその名を刻む伝説の番組を、当時の番組制作ディレクターが監修。当時の放送を可能な限りそのままに収録した「プレイバック オンエア」。服部克久、阿久悠ほか日本歌謡界が誇る作家陣による、懐かしの「ヒットメドレー」。絶大な人気を博した「ビッグ・マンモス」のコーナー。さらに、最終回、歴代のおねえさんたちが揃ってスタジオに再登場し番組を振り返るコーナーも収録(初代・渡辺直子おねえさんはVTR出演)。心温まる映像満載の永久保存版!!

【出演者からコメントが到着!】
◆渡辺直子おねえさん
「かつて子どもだったみなさんの記憶のさいしょの1ページにピンポンパンが幸せな風景の中のひとつとして刻まれておりますように――」
◆石毛恭子おねえさん
「一生懸命心を込めて歌った歌をまた聴いていただく機会があり、嬉しいです。歌を聴いてくれた人が一緒に口ずさんでいただければ――。私も一緒に歌います」
◆酒井ゆきえおねえさん
「思いもかけず、何十年も前の自分に会えるので嬉しいような恥ずかしいような……驚いています。みんなから愛された番組だからDVDになることは、嬉しいなと思います」
◆大野かおりおねえさん
「おねえさん時代に「好きな言葉は?」と聞かれると、「棚からぼた餅」と答えていました。“思わぬプレゼント”このDVDがそんな風に思っていただけるとうれしいですね」
◆井上佳子おねえさん
「1年だけでしたが多くの方に愛され大切にされた番組に参加できて幸せでした」
◆大竹宏さん(カータン)
「子どもが子どもだった頃、大人が大人だった頃の世界があふれています。出演者、スタッフという枠を越えてアイデアを出しあい、みんなで楽しんで作っていました」

ママとあそぼう!ピンポンパン DVD-BOX
5月5日(日)発売
PCBC-52188 \12600(税込)DVD 3枚組
発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン
○3方背ボックス入 ○ピンポンパン・ヒストリーブック付 ○初回生産限定ピンポンパン特製ミニポーチ付

<出演>
おねえさん・初代 渡辺直子(1966-1971)2代目 石毛恭子(1971-1975)3代目 酒井ゆきえ(1975-1979)4代目 大野かおり(1979-1981)5代目 井上佳子(1981-1982) しんぺいちゃん カータン おにいさん・金森勢 宮澤芳春 ガンちゃん ビッグ・マンモス
(C)フジテレビ

リリース情報  DVD購入(amazon)  DVD購入(HMV)

PROFILE

服部克久
1936年11月1日生まれ。東京都出身。
フジテレビ系『ミュージックフェア』日本テレビ系『サンデーダーク』『ハニータイム』などテレビ、ラジオ番組、ドラマ、アニメ、映画の音楽を数多く担当。1971年には「花のメルヘン」で第13回日本レコード大賞編曲賞を受賞。代表作には『ザ・ベストテン』テーマ曲、『ピンポンパン』テーマ曲&挿入歌、アニメ『トム・ソーヤの冒険』『無限のリヴァイアス』などがある。
日本作編曲家協会(JCAA)会長、東京音楽大学客員教授、NPO法人LIVE FOR LIFE理事長などを務める。

OFFICIAL SITE

▲このページの最初に戻る