自分に対する不満は常にあるかもしれない
――明けましておめでとうございます! 新たな年もスタートしましたが、まずは向井さんに2011年を振り返って頂きたいのですが?
【向井理】 2011年は、新しいことの連続で自分にとっては得るものが凄く大きい年でした。特に舞台に出させて頂いたことも凄く勉強になりました。
――『ザ・シェイプ・オブ・シングス〜モノノカタチ〜』ですね。舞台を経験したことで、別の現場にも生かされることはあります?
【向井】 ありますね。形は違えど、さまざまな現場に還元されます。それは今回の『ハングリー!』の現場でも感じます。ドラマの場合は現場の空気感を作ることも大事ですけど、それ以上に瞬発力が重要なので、そこは舞台の経験が生かされています。過剰に主張し過ぎてもダメな場合もありますしね。切り替えを上手くすれば、あとは自分の培ってきた経験が反映されるというか。
――“テレビサイズ”での魅せ方をいかに考えるか。
【向井】 その通りです。芝居の仕方も変わってくるので。ただ、いろいろな役柄をやらせてもらうと、切り替えが難しいというより、自分の引き出しが増えているので安心できる感覚になりますね。
――舞台を経験してさらに“引き出し”が増えたんですね。
【向井】 (舞台は)今後もやっていくべきものだなと思いましたね。そこで与えられる刺激はかなり大きかったですから。でも、もう1回稽古からやってくれって言われたら、今はちょっと嫌ですけど(笑)。
――それなりに心の準備が必要だと(笑)。
【向井】 いやぁ、それぐらい稽古が大変で(笑)。でも、その分本番が楽しく出来たんですよね。
――現在、ドラマ『ハングリー!』の撮影中ですが、タイトルのように向井さんの中でのハングリー精神や心の飢餓感などはデビューの頃と比べて変化しているものですか?
【向井】 (ハングリーさは)なかったら出来ないですね。満足したら辞めると思います。主役であることが偉いわけではなくて、そこで何を作り出せるかというのが重要なんです。ひとつひとつの作品で納得するまでやりますけど、それでも振り返れば「まだ出来たんじゃないかな…」といつも思いますし。
――決して満足は出来ない。
【向井】 こういう人になりたいとか、こういう芝居をやりたいという明確なものはないんですけど、もっと“良く”なりたいんです。上手くなりたいだと、ちょっと違うんですよ。上手い下手じゃなく、良くなりたい。
――どこか味のある演技というか。
【向井】 そうです。 テクニック面でいえば、ある程度キャリアを重ねれば培っていくものだとは思うんですけど。自分にしか出せない演技、芝居というものを追及したいというのはこの世界に入ったときから目標にしていたことですから。
――向井さんって、乾いた感じがしますね。常に芝居に対して枯渇しているというか。
【向井】 どうなんでしょうね。自分ではあまり意識はしていないですけど……ただ、もっとこうなればとか、自分に対する不満は常にあるかもしれない(笑)。でも、頑張るだけじゃ報われないときもありますよね。常に結果として跳ね返ってくるので、その結果が出なければ仕事が出来なくなる可能性もありますから。
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