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これまでに多くのスターを生み出してきたホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)が、今年も第36回として開催される。そこでグランプリを受賞し、羽ばたいていった今旬の女優、フレッシュなタレントたちのなかから、5人がリレーインタビューに登場!それぞれの“最初の一歩”を語る。

――9年前、15才のときに受けたTSC、今どんなことを覚えていますか?
【石原】 最近、いのうえひでのりさん(劇団☆新感線)とお仕事したんですよ。いのうえさんには合宿で演技指導を付けていただいたので、いろいろ思い出しました。振り返るときは先に目を動かしてから次に体、とか「懐かしい!9年前もやった!」って(笑)。

――もともと、お母さんが女優の夢を諦めさせるために受けさせたんでしたよね。
【石原】 私もこれで諦めるつもりでした。地区予選に行って「落ちたらごはんを食べて帰るんだ」みたいな感覚しかなかったから。会場はとにかく女の子がたくさんいて。大声で歌う子もいれば、ジャズダンスを踊る子、三味線を弾く子、体の柔らかさをみせている子もいて、私はどうしようかと。

――結局、何をしたんですか?
【石原】 自己紹介を(笑)。名前と年齢を言って、こんな習いごとをしていましたとか、それぐらいでしたね。

――予選を通過して合宿でレッスンも受けるなかで、女優になりたい気持ちが強まったりは?
【石原】 そのときは目の前の課題をやることで精一杯でした。テレビ番組でデビュー当時を振り返る企画があって、合宿の日記を読み返したら、「目を見て挨拶する」とか基本的なことから教わっていました。

――合宿ではみんなのまとめ役だったそうですね。
【石原】 私のときは15才以下の募集だったので、下は9才からいて私は年上の方でしたから。朝は年少組の子を起こしに行っていました。起きているか心配で様子を見に行ったら「やっぱり起きてない!」っていう(笑)。

―― 一方、他の人はライバルでもあったわけですよね。
【石原】 それはすごく言われていました。今のチーフマネージャーが実行委員長で「仲良しこよしでやってるんじゃない。もっと危機感を持て!」と。でも仲いいし、楽しいし……みたいな(笑)。本当にすごく楽しかったんですよ。なかなかできない経験ができて。

――そのうえグランプリを獲得して。
【石原】 翌朝テレビで決選大会の様子が流れて、「この子の人生は180度変わりました」と言われていたんです。それをお母さんと観ながら「何か変わった?」と言っていました(笑)。お父さんがスポーツ紙を買ってきたら、私の写真がめちゃめちゃ大きく載っていて、「何でだろう?」と。次の日も普通に学校に行きましたから。

――では、芸能界に入った実感はいつありました?
【石原】 すぐに栃木で映画『わたしのグランパ』の撮影に入って、1ヶ月間、親元を離れたんですね。現場では、菅原文太さんとか親よりも年上の方たちに囲まれて、男性ばかりで。そこでですね。親元を離れたのも初めてでしたし。

――さとみさんは大スターになった今も、「いい意味で昔と変わらない」と関係者からよく聞きます。
【石原】 大スターではないですし、そういう感覚も一切ありませんから(笑)。ホリプロも親も厳しかったし。ただ、人の目はすごく気にしていました。「この人にはどう思われているかな」「この人とはどう接すればいいだろう?」とか、いろいろ考えていました。でも、無理に人に合わせてもそれは自分じゃないし、無理はしなくなりました。今は精神的にすごく楽です。

――さとみさんの場合、普通の高校生からデビューして、すぐ売れっ子になった分、戸惑いもあったでしょうね。
【石原】 次から次に役をいただいて、同時進行で重なっているときもあって。全部を全力でやったし、全部が楽しかったけど、どこに行っても深まらないまま、役名がどんどん変わっていく……。「私はいったい何なんだろう?」ってよく泣いていました。それが徐々に「どれが私?」ではなく、「全部が私なんだ」と気づき始めたんです。

――芸能人の自分とプライベートの自分で切り替えていますか?
【石原】 10代の頃はよくしてました。「オン(仕事)のときの私は本当の私じゃない!オフのときもがんばらなきゃ!」って。今振り返れば、オンもオフもそんなに変わらないんですけどね(笑)。

――今はオフはどう過ごしているんですか?
【石原】 家族とごはんを食べたり、友だちと話したり、テレビを観たり……全然普通です(笑)。高校を卒業して仕事一本になってから、会いたい人と会える環境になって、自分が誰と会いたいか考えたら、ふたりの親友との絆が深まりました。今は自由な時間も作れて、自分が好きなものも分かってきましたね。

――何が好きだと?
【石原】 パクチーとか(笑)。着たい洋服やしたい髪型、誰と話すと楽しいとか、素直な感情を昨年ぐらいからどんどん出せるようになりました。

――最近、女っぷりが上がったと評判ですが、美容的なことも何かしている?
【石原】 とくに何にもしていません(笑)。食べたいものも普通に食べています。

――今年のTSCは声優アーティストの募集ですが、さとみさんは夏公開の劇場版『ポケットモンスター』とか、声優の仕事も時折りやっていますよね。
【石原】 声優のお仕事は、本当に難しいんですよ。声だけで表現することもそうですし、人間じゃない物体の役もあるじゃないですか(笑)。だから声優オーディションって、受ける人も審査する人も大変そう。

――応募する人たちに向けて、先輩からのアドバイスをいただけますか。
【石原】 声優さんのことはよく分かりませんけど、ノドの調子を上げるには、プロポリスのアメがいいです(笑)。私も舞台前になめています。

(文:斉藤貴志/写真:片山よしお)

石原さとみ
第27回ホリプロタレントスカウトキャラバン(2002年)でグランプリを獲得。2003年、映画『わたしのグランパ』のヒロイン役でデビュー。以降、テレビドラマ、映画、CMなど幅広く活躍する。2011年7月より、日本テレビ系連続ドラマ『ブルドクター』(水曜22時放送)に出演する。
☆石原さとみ公式サイト

ホリプロが開催する新人発掘を目的としたオーディション。1976年に行われた第1回TSCの榊原郁恵のグランプリから始まり、以後井森美幸、山瀬まみなどバラエティで活躍するタレントや、深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみなど映画やドラマで活躍する女優と、さまざまなジャンルのタレントを輩出してきている。
36回目となる今年の募集テーマは「声優アーティスト」。現在、ホリプロには声優アーティストは在籍していない。ホリプロ初となるのは果たして!?
オーディションの締め切りは6月30日。詳細は公式サイトへ!

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