- ――この映画『トワイライト』シリーズは観ていました?
- 【上戸】 今回お仕事をいただいてから1、2作目を観ました。もう最終章(前後編)も観ないと気が済まなくなりましたね(笑)。WEBのニュースで「ベラの子ども役で7才の……」みたいなのが出ていて、“エッ?ベラに子どもができるの?どっちとの?”とか、気になるところがいっぱいあって(笑)。
- ――作品の人気の理由、その魅力はどこだと思いますか?
- 【上戸】 観ている人がストーリーに入り込めるんだと思います。私はベラより、エドワードやジェイコブの切ない気持ちに感情移入しましたけど、“奪い取ってほしい”みたいな気持ちで観る女の子も多いだろうし。
- ――自分をめぐる三角関係って、女の子的にはある種の憧れですかね?
- 【上戸】 でも私の性格だと、目の前にふたり一緒にいる状況で「あたなが好きよ」「あなたも好き」というのは“エーッ!?”ていう(笑)。
- ――エドワードを愛するベラが、自分もヴァンパイアになろうとしている部分は?
- 【上戸】 そこは共感します。好きになって一緒にいたいと思って、“でもヴァンパイアだからムリだね”という恋愛は、恋愛じゃないと思うんです。自分が命を失っても相手を助けたいと思うのが、本当の愛じゃないかな。だから、素敵だなと思います。
- ――声優の仕事に関しては、今までもけっこうやっていますよね?
- 【上戸】 だからとくに不安はなかったですね。家で練習しておくほど本番は楽しめることも経験から分かっていましたし。これだけの大作に自分が関われるなんて、夢のよう。映像で自分が出ると、不安や責任感に押しつぶされてしまいそうなときもありますけど、声だけ出られるのはオイシイというか(笑)。
――「家で練習」というのは、台本を読んで台詞をいってみるんですか?- 【上戸】 やっぱり台詞をいうタイミングは人それぞれで、演じている人と同じタイミングで言葉を発するのは難しいんです。練習用にいただくDVDにはタイムが刻んであるから、台本の台詞ひと言ずつ“○分○秒コンマ○のときにいう”とか全部書き込んでいます。そうすると“○秒までにこの感情を持っていって”とか、計算できるので。
- ――プロの声優っぽいですね。
- 【上戸】 長い間(ま)があれば、そこに息を入れる芝居もしないといけないし、その間を活かすために、台詞の前後の強弱を付けることも大事だろうし。それも、タイムを書いておけば楽なんです。
- ――会見では「ラブシーンを家で練習するのは恥ずかしい」と話していましたっけ?
- 【上戸】 これをやらなきゃいけないのかな?という不安が、ギリギリまでありました。実際そこはオリジナルの声を使ったので要らなくて、本当に良かったなと(笑)。
- ――そんなにプレッシャーが(笑)。
- 【上戸】 ありますよー。マイク前で相手もいないのに、そういう音を出さなきゃいけないわけだし。自分の手に唇を当てる人もいれば、口だけで音を出す人もいるという話は聞いていましたけど、恥ずかしいから“どうかありませんように……”と、ずっと願っていました(笑)。
- ――そういえば彩さんは自分のドラマや映画でも、意外とラブシーンは少ないですかね?
- 【上戸】 ラブって芝居にしにくいと思うので。私は不器用で、上戸彩が役の人にならないと、芝居にならないんです。ウソになるのがイヤで、泣くシーンなら目薬とか使わず実際に泣きたいし。恋愛のシーンなら、本当に好きという気持ちで言いたい。心からの言葉でなかったから(芝居に)合っていなかったし、見せ方も知らなかったんですよね。
(文:斉藤貴志/写真:逢坂 聡)