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2010年06月16日
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ひとりで気分が上がったり下がったり……

北川景子 北川景子

――多くの映画やドラマに出演されているなかでも、今作のような役どころは初めてですね。 【北川】 そうですね。自分では経験したことがないことが多かったので、PTSD(心的外傷後ストレス障害)とはどういうものなのか、恋人や家族が亡くなったときにどういう気持ちになるのかとか、本を読んだり話を聞いたりして勉強しました。あとはイメージトレーニングですね。もし恋人が死んでしまったら……とかよく考えました。

――深い悲しみを抱え、そこから立ち直るという深い役ですが、それを演じることに対して重い気持ちになることはありましたか? 【北川】 それはありました。ただ、どちらかというと、ちゃんとできるのかという不安と、実際にそういう経験をされた方が映画を観たときにどう感じるんだろうというプレッシャーが大きかったですね。

――現場ではすぐに役柄の気持ちに入り込めました? 【北川】 テストの段階までは、手探りの状態だったのですが、本番の声がかかってカメラがまわると、現場に緊張感が走って、そのなかで自然に演じるとOKがいただけて……。特別に何かをして集中したということはないですね。

――悲しみにくれる現在のシーンと、幸せな過去のシーンを演じるときの気持ちの切り替えは? 【北川】 分量的には、事故後(現在)のシーンのほうが多くて、基本的には落ち込む演技をしなくてはならなくて。そのなかで、次は岡田(将生)くんとの(過去の)シーンと聞くと、ということは楽しいシーンだって、うれしくなったりして。自然と切り替わっていましたね。

――岡田さんとの過去シーンを撮ること自体が楽しみになっていたんですね。 【北川】 そうですね。岡田くんが現場に来るってことは楽しいシーンだって喜んで(笑)。ひとりで気分が上がったり下がったりしていました。

――撮影の合間はふたりでどんな話を? 【北川】 ほとんど演技の話はしていないですね。シリアスな物語なので、現場ではあえて作品のことはあまり話さなくて、食事のこととか雑談ばかりでした。岡田くんとは2回目の共演なので、不安もなかったですし、お互いに信頼感もあったと思います。

気持ちの整理がしたくてブログに書いた

北川景子 北川景子 北川景子

――シリアスなシーンが多いと、その気分をプライベートに引きずったりはしませんでしたか? 【北川】 基本的にはあまり引きずるタイプではないので、ずっとしんどいっていうことはなかったんですけど、事故のシーンの前日とかは、運命ってなんだろとか考え込んじゃって……。その時だけ、食事が喉を通りづらくなりました。

――そういうときの気分転換にはどういうことを? 【北川】 普段、家だと友人に会いに行ったり、ペットと遊んで癒されたり、音楽を聴いたり……。わりとコロっと切り替えができるんですけど、この映画のときはずっと地方のホテルだったので、あまり気分転換ができなくて。でも、すごく気持ちの整理がしたくて、ブログをたくさん書いていました。

――撮影現場の雰囲気はいかがでした? 【北川】 さすがに事故のシーンの撮影では空気が張り詰めていましたけど、基本的には和やかでしたよ。私もカメラがまわっていないときは、北海道の海とか景色を写真に撮ったり、現地のおいしいものを食べたり、楽しみながら過ごさせていただきました(笑)。

――その事故のシーンでの(北川演じる)泉美の行動には衝撃を受けました。 【北川】 実際にああいう状況に直面したら、冷静ではいられないだろうから、想像もつかない行動をしてしまう可能性だってあるはずです。愛する人の体が傷だらけになっている姿を目前に、自分でできることは何だろうと本能的に考えて、ああいう行動をとったんだと思います。実際にこのシーンを撮影したときも、役に入り込んでいて、自分がどういう演技、行動をとったのか、正直覚えてません。そのくらい事故のシーンをリアルに描いたことで、単なるラブストーリーではなく、本当の愛というものを表現しています。

――ラストシーンの北川さんの表情は印象的です。 【北川】 最愛の恋人を亡くすというお話ですが、観終わった後に辛かったと思われるのはいやだなと思っていて。観ていただいた方が、このラストでよかったと感じるラストシーンにしたいという気持ちでした。でも、映画では、つらい経験って決して無駄ではなくて、それによって自分が成長して、最終的には希望が残されていて、新しい人生に前向きに進んでいくことができるということを伝えています。それを描いているのがあのシーンでもあるので、ああいう表情になりました。

(撮り下ろし写真:逢坂 聡)

ヘアメイク:ROND. 田中宏晶/スタイリスト:CDC,Inc. 寄森久美子
(衣裳協力)Language/Language 六本木ヒルズ店
(問合せ先)03-5771-7100

北川景子
1986年生まれ。兵庫県出身。
2006年、『間宮兄弟』で映画初出演、『ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT』でハリウッドデビュー、『チェリーパイ』で映画初主演を果たす。以降、フジテレビ系ドラマ『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』(2009年)、映画『真夏のオリオン』(2009年)など、数多くの映画、ドラマでヒロイン役を務める。2010年は、映画『花のあと』、フジテレビ系ドラマ『月の恋人〜Moon Lovers〜』、映画『瞬 またたき』、映画『死刑台のエレベータ』(秋公開予定)に出演している。

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『瞬 またたき』『瞬 またたき』
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瞬 またたき

ストーリー:
美大生の淳一と泉美は恋人同士。幸せな日々は、いつまでも続くはずだった――。ある日、バイクで花見に出かけた帰り、トラックとの衝突事故に遭い、 泉美だけが助かることに。愛する人を失くしただけでなく、そのショックから事故当時の記憶までも失ってしまう泉美。なぜ自分だけが無傷で助かったのか…。あの時何が起こっていたのか…。1人残された苦しみと闘いながらも、弁護士・真希子との出会いをきっかけに、愛する人との最期の記憶を取り戻そうと、“空白の10分間”という事故の真相を辿っていく。すると、そこには想像を絶するほどの事実と、極限状態の中で2人の本能的な行動が生んだ衝撃の“愛のカタチ”があった。そして…。

監督:磯村一路
出演:北川景子 大塚寧々 岡田将生 ほか
2010年6月19日(土)、新宿バルト9ほかロードショー
(C)2010「瞬」製作委員会


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