2009年08月05日
 世界中のホラーファンを震撼させた『呪怨』誕生から10年。今年の夏は、清水崇×一瀬隆重の手で『呪怨 白い老女』『呪怨 黒い少女』(公開中)、『呪怨 ザ・グラッジ3』(9月2日DVD発売開始)と3本の新作が世に放たれる!次々と“恐怖”を生み出す、まさに恐るべし一瀬さんだが、自らの恐怖の原体験についても明かしてくれた。
観客を驚かす快感がホラーを作る楽しさ

観客を驚かす快感がホラーを作る楽しさ

 「恐怖の原体験は5歳のころにテレビで毎週見ていた、円谷プロの特撮シリーズ『ウルトラQ』です。とくに第20話の『海底原人ラゴン』を見た時は心臓が止まるかと思いました。円谷英二さんの作品から、日常空間の隙間に“異物”が忍び込むという、恐怖の洗礼を受けました。中田秀夫監督をはじめ、僕の同世代に優れたホラー作家が多いのも、子どもの頃に円谷作品を見ていた影響が大きいと思いますね。円谷作品との出会いは僕にとって、恐怖の原体験であると同時に映像原体験でもありました。観客をビックリさせる快感がいま、ホラー映画を作る楽しさになっています」

 そんな一瀬さんに、オススメの恐怖映画を5本教えていただいた。

「個人的に一番怖かったのは、ニコラス・ローグ監督の『赤い影』。東京に出てきたばかりの頃、新宿のシネマスクエア東急で上映されていて、タイトルに惹かれて何の予備知識もなく観たら、本当に怖かった。ホラー映画というよりは、オカルト風のサスペンスです。あとは、デビッド・リンチの長編デビュー作『イレイザーヘッド』も怖い。『エレファントマン』が日本でヒットしたので、急遽公開されることになったんですが、これも不気味な怖い映画でしたね」

理屈では説明し切れない恐怖映画の魅力

 「ホラー映画なら、オカルト・ブームを生んだ『エクソシスト』。1973年の作品ですが、当時の映画雑誌に、映画館で失神者が出たとかいろんなウワサが載っていて。ビビりながら観に行きました(笑)。リドリー・スコット監督の『エイリアン』も傑作です。ホラーというよりはSFですが。ジョン・カーペンター監督の『遊星からの物体X』も怖かったなぁ。(洋画ばかり?)日本のホラー映画はね、あまり怖いとは思わないんですよ。中川信夫監督の作品は美しくて大好きですけれど」

 最後に、ホラー映画のビギナーたちに一瀬ワールドのオススメ作を!

「やっぱり『リング』『呪怨』でしょうか。ホラーサイトのファン投票や海外では『ノロイ』の人気が高いんですが、いきなり観るにはちょっと高度かも(笑)。トラウマになるくらい怖いなら観なきゃいいじゃん、って思うところを観たくなるのが、人間の複雑さというか・・・快感だと思うんですよ。それって実は、理屈では説明し切れない、忌まわしさや怖さを描くホラーの世界にも通じる部分だなと。この夏はホラー映画で、不条理な快感をぜひ楽しんでいただきたいですね」

 余談だが、取材時に壊れたレコーダーは自宅に帰ると元通りに動き始めた!!これも一瀬マジックだとすると・・・大変なインタビューをしてしまった!?

一瀬隆重(いちせたかしげ) 
1961年1月18日生まれ。兵庫県出身。
1984年に23歳で劇場用映画のプロデューサーとしてデビュー。1988年、『帝都物語』を大ヒットさせ、続編『帝都大戦』(1989年)では監督も手がけた。『リング』(1998年)シリーズは日本国内で興収80億円を記録し、世界各国で日本映画新記録を樹立。ハリウッドリメイク版『ザ・リング』(2002年)は全米興収1億3000万ドルの大ヒットとなり、“ジャパニーズ・ホラー”は世界を席巻した。『リング』に続き、『仄暗い水の底から』(2002年)、『呪怨』(2003年)もアメリカでのリメイクが決定。

サム・ライミと共同でプロデュースした『THE JUON/呪怨』(2004年)は全米興収1億1000万ドルを上げ、2週連続全米興収1位を獲得。日本人プロデューサーとして初の快挙を成し遂げる。続編『呪怨 パンデミック』(2006年)も全米初登場1位に輝き、全米マーケットを連続制覇。2006年には20世紀フォックス社と、日本人プロデューサーとしては初めてハリウッドのメジャースタジオとのファーストルック契約を締結した。

そのほかの代表作は、『孔雀王』(1988年)『就職戦線異状なし』(1991年)『BeRLiN』(1995年)『修羅雪姫』(2001年)『感染』『予言』(2004年)『いぬのえいが』『ノロイ』(2005年)『輪廻』『犬神家の一族』(2006年)『シャッター』(2008年)『GOEMON』(2009)など。著書に『ハリウッドで勝て!』(新潮新書)がある。公式サイトでブログ掲載中。

一瀬隆重プロデュース、最新ホラーDVD情報!!

『呪怨 ザ・グラッジ3』

『呪怨』誕生10周年に贈る、連続全米No.1ヒットを記録したハリウッド版『呪怨』シリーズの最新第3弾!

『THE JUON/呪怨』で日本人で初めて全米No.1監督となった清水崇と、シリーズ全作を手掛ける一瀬隆重プロデューサーが名を連ねた正統続編!制作は、前2作同様、サム・ライミ監督が設立したホラー専門の映画会社ゴースト・ハウス・ピクチャーズ。
一家惨殺事件が起きたシカゴで、事件の生き残りの小学生ジェイクが、精神病院の密室で謎の惨死を遂げる。一方東京ではOLのナオコが、姉・伽耶子が夫に殺される場面の悪夢に夜な夜なうなされていた・・・。

『呪怨 ザ・グラッジ3』
発売日:2009/09/02 価格:¥3,990(税込
ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント 品番:GNBF-1279

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