ディズニー音楽の巨匠アラン・メンケン氏が明かす楽曲制作「どうしたら音楽で物語を綴ることができるか」
キャラクターとストーリーのユニークな面を音楽で映し出す
アニメーション映画のサウンドトラックというと映像ありきで作られているイメージもあるが、「実は映像が先というわけでもない」と制作過程を明かしてくれた。
ディズニー音楽は歌詞も含めて映画全体を支えるものでなければ
「ディズニー映画は主題歌やメイン楽曲のエッセンスが作品のあちこちに散りばめられているので、歌詞も含めて映画全体を支えるものでなければいけないんです。つまり、メインとなる歌唱曲を制作してから映像を作り、そのあとに全体のスコアを作っていくといった流れなのです」
歌唱曲といえば、日本では『ラ・ラ・ランド』が映画もサントラもヒット中だが、ミュージカル音楽も手がけるメンケン氏は、昨今の同シーンの盛り上がりをどのように見ているのだろうか。
「私は日本文化からも影響を受けています。笛や琴の音色は古き良き日本の文化や伝統が感じられてとても興味深いです。時代が変わって人類が進化していくほど、なぜかいろいろなものが似通ってきますよね。着るものや食べるもの、音楽もそうです。そう感じたときは、時代を遡ってみるとおもしろい発見があります。作曲をするときもそういった発見を大事にしています」
(文:奥村百恵)
(コンフィデンス誌 17年4月17日号掲載)
アラン・メンケン氏
49年生まれ。アメリカ、ニューヨーク州出身。アカデミー賞ノミネート19回、うち受賞は8回を数える映画、舞台音楽の巨匠。実写『美女と野獣』(17年4月21日公開)ではアニメーション版(91年)の全曲を使用し、さらに新曲3曲を加えている。
【アラン・メンケン氏の作品一覧】
49年生まれ。アメリカ、ニューヨーク州出身。アカデミー賞ノミネート19回、うち受賞は8回を数える映画、舞台音楽の巨匠。実写『美女と野獣』(17年4月21日公開)ではアニメーション版(91年)の全曲を使用し、さらに新曲3曲を加えている。
【アラン・メンケン氏の作品一覧】