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ブルゴーニュ地方の世界遺産の村「ヴェズレー」で中世の彫刻を楽しもう!


フランスのブルゴーニュ地方の村ヴェズレーは、「ヴェズレーの教会と丘」として世界文化遺産に登録、また「フランスで最も美しい村」の一つにも登録されている風光明媚な土地です。そしてその中心であるサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂では、優れた12世紀のフランス彫刻を見ることができることでも有名です。本記事では、この教会と彫刻を中心にご紹介しましょう。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の出発点の1つ、サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂

写真:望月 彩史

ヴェズレー観光で必ず訪れるべき場所が、丘の上に建つサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂。こちらは、「ヴェズレーの教会と丘」と「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の2つの世界遺産に登録されています。聖堂への坂はきつめですが、メインストリート沿いに立ち並ぶお店などを覗きながら、のんびりと村の雰囲気を味わいながら歩きましょう。

写真:望月 彩史

サント・マドレーヌとは、キリスト教の聖人、聖マグダラのマリアのことで、この教会は彼女に捧げられています。もともとは9世紀に造られた教会で、所有していたマグダラのマリアの聖遺物が数々の奇跡を起こしたことで信仰を集め、沢山の巡礼者が訪れました。
現在の建物は12世紀に建て直されたもので、外側の長さは約120m、天井の中央の高さは約18.5mという大きな教会です。ロマネスクから初期ゴシックの様式で、ステンドグラスはありませんが、写真のように窓が多く光に溢れた建物内は、「神は光である」というゴシック時代の精神を表しています。荘厳な雰囲気を味わいましょう。

サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂の中世彫刻

写真:望月 彩史

この教会は、12世紀の彫刻が多数残っていることでも有名です。とりわけ、正面扉を入った内部の扉の上の半円形アーチ(ティンパヌム)にあるこちらのレリーフは、中世彫刻の傑作として名高い作品。見逃さないようにしましょう。復活したキリストが、キリスト教の布教のために弟子たちを世界各地に派遣する「聖霊降臨」の場面が表されています。中央に手を広げたキリストが、その左右に弟子たちの姿が見えます。
この部屋は薄暗く、彫刻は目線からはかなり高いところにあるので、じっくり見たい場合は単眼鏡や双眼鏡、ライトなどを持参することをお勧めします。
尚、建物の外側の正面入口扉上にも、これとよく似た浮き彫り彫刻がありますが、元々あった中世の作品はフランス革命で破壊されたため、現在は19世紀に新たに作られたものと置き換えられています。

写真:望月 彩史

正面扉をくぐって教会の内部に入ったら、柱の上に注目してください。人間、悪魔や天使、動物など、様々な浮き彫り彫刻を見ることができます。表されているのは、聖書の場面や聖人の伝説、中にはギリシア・ローマ神話の場面が描かれたものまで。全部で100点以上もあり、1つ1つがユニークな作品となっているので、ぜひ色々見てみてくださいね。写真のようにどこかユーモラスな表現も多く、中世の人びとの世界観がちょっと見えるようです。

写真:望月 彩史

100点以上ある柱頭彫刻の殆どは、12世紀に作られたものがそのまま保存されています。破損により、近年作り直されたものは8点。それらのオリジナルの作品は、この教会に伝わる他の中世彫刻作品と一緒に付属の美術館(Le musee de l’OEuvre Viollet-le-Duc)に展示してありますので、興味がある人はぜひそちらにも足を運んでみましょう。

世界遺産の村ヴェズレーを散策しよう!

写真:望月 彩史

ヴェズレーは、「フランスで最も美しい村」の一つにも選ばれています。教会以外の見どころも幾つかご紹介しましょう。
教会の裏手は見晴らしの良いテラスになっており、そこから広大なブルゴーニュ地方の平野を見渡すことができます。サント・マドレーヌ聖堂までは、かなり勾配のきつい丘の道を登らなくてはならないのですが、ここでその苦労の甲斐があったと思えるでしょう!

写真:望月 彩史

セント・マドレーヌ聖堂の隣には、文学者ジュール・ロワの家と庭が無料で開放されています。ところどころにアートのオブジェが置かれた広い芝生は、ゆっくり休憩するにもぴったりです。

写真:望月 彩史

そして、メインストリートにはカフェやレストラン、お土産屋さんやギャラリーなどがたくさん並んでいます。中世の雰囲気を残した町並みなので、散策しながら気に入ったお店を探すのがお勧めです。表通りが混み過ぎているという時には、ちょっと裏道に入ると観光客も少なくなり、静かな村の様子を見ることもできますよ。

世界遺産の村ヴェズレーへのアクセス

写真:望月 彩史

中世の村ヴェズレーは、風光明媚な土地を楽しみたい方にも、歴史や文化に興味がある方にもお勧めです。最寄りのSermizelles駅からからは約10kmと、やや離れていますで、アクセスはレンタカーまたはバスやタクシーの利用が必要になります。

写真:望月 彩史

もう一つの行き方に、こちらの写真のモンバール駅を利用するルートがあります。モンバールはTGVの停車駅なのでパリからも行き易く、もう一つの世界遺産「フォントネー修道院」へのアクセスポイントにもなっています。フォントネー修道院については、下の「関連MEMO」のリンクを参照してください。ヴェズレーまで行ったらこちらにも足を延ばしてみることがお勧めです!
バスは、金曜の夜にモンバール駅からヴェズレー行き、月曜の早朝にヴェズレー発モンバール駅行きの週に1本ずつなので、スケジュールを立てる時に気を付けましょう。フランス中世を巡る旅はいかがですか?

ヴェズレー村の基本情報

住所:ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏、ヨンヌ県、ヴェズレー郡
12, rue Saint-Etienne - 89450 Vezelay(観光局の住所)
電話番号:+33-3-86-33-23-69(観光局の電話番号)
アクセス:Sermizelles駅からバスまたはタクシー(約15分)
またはモンバール駅からバスまたはタクシー(約1時間)
2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
La basilique de Vezelay(フランス語)
http://www.basiliquedevezelay.org/
ヴェズレー観光局(英語)
http://en.vezelaytourisme.com/
アクセス良好!フランス・世界遺産「フォントネー修道院」は個人旅行にお勧め!
https://www.travel.co.jp/guide/article/17918/

【トラベルjpナビゲーター】
望月 彩史

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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