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翠玉色の淵からホワイトビーチへ!山梨 尾白川渓谷・日向山周回ルート


山梨県・北杜市に位置する尾白川渓谷と日向山は、日本を代表する山岳、甲斐駒ヶ岳エリアにあります。尾白川渓谷はエメラルドグリーンの淵に神秘的な滝が連続する場所。花崗岩の風化によりホワイトビーチ化する日向山は、もはや登山を忘れてしまうような錯覚を覚えるほどです。
今回は、そんな尾白川渓谷から日向山に直登する周回ルートをご紹介。美しくも険しい登山を、あなたもしてみたくないですか?

尾白川渓谷と日向山の起点は竹宇駒ヶ岳神社

写真:本井 良尚

まずアクセス方法ですが、マイカーでの取り付きの場合、中央自動車道・小淵沢ICから甲州街道R20へ。道の駅はくしゅうの角、県道614に入り標識通りに向かえば尾白川渓谷Pに到着することができます。ここで併設された軽喫茶おじろの店主からルート上の危険箇所を確認。最初は竹宇駒ヶ岳神社で登山祈願をしましょう。脇には駒ヶ岳溝先人達の霊神碑がありますので、ここで気を引き締めましょう。

写真:本井 良尚

竹宇駒ヶ岳神社脇の吊り橋から尾白川渓谷の遊歩道に進出していきます。遊歩道自体は渓谷道と尾根道に分かれ、先の神蛇滝で合流することになります。渓谷道は道が狭いため、一方通行が推奨されていますのでご注意を。河川に降り立つと分かりますが、とにかく河床が美しいのが尾白川の特徴。雨や雪解け水が花崗岩によってろ過され、透き通るように美しくなるんです。

写真:本井 良尚

赤棚もしっかり露岩しています。赤棚とは鉄成分を含んだ岩が酸化した部分で、近場で言うと神奈川県の丹沢地域で見かけることができる現象です。赤棚があるところはエメラルドグリーンに見えやすい傾向にあるといわれています。

前半のハイライト!尾白川渓谷の錦滝がすごい爆流

写真:本井 良尚

尾白川は南アルプス、甲斐駒ヶ岳源頭とする渓流で特筆すべきはそのエメラルドグリーンに輝く水面。幻想的な景観を楽しむことができます。写真は千ヶ淵のもの。滝自体はこじんまりとしていますが、左右に均衡がとれた渓谷美は大変美しいものがあります。気軽に滝壺にいくことができますので、記念写真はこちらがオススメです。

写真:本井 良尚

続いてこちらは前半のハイライト「爆流の旭滝」を、俯瞰で撮影したものです。そそりたつ岩壁にどこまでも広がるエメラルドはまさに尾白川渓谷きっての渓谷美です。メインとなる滝は写真の左奥に隠されていますので、少々降下しずらい岩場をしっかりホールドしつつ滝壺に降りてみましょう。

写真:本井 良尚

見て下さいこの爆流を、豪快に水しぶきをあげています。さらに滝自体に近づくことも可能で上下に走るクラックを使って岩上部に行きます。ど派手に水しぶきがかかってきますので面白いですよ。下に降りるときはとにかくスベるのでズリ尻で降りましょう。

尾白川渓谷の植物たち

写真:本井 良尚

尾白川沿いには綺麗な植物も見かけることができます。こちらはコバギボウシ。花期は7〜9月で竹宇駒ヶ岳神社の沢側にひっそり咲いています。

写真:本井 良尚

他にもジュウモンジシダ、ウワバミソウ、ヒメレンゲなど多様な植物が咲いているのも尾白川渓谷の良いところです。

写真:本井 良尚

アップダウンの激しさや鎖、ロープ、ハシゴの出現とおおよそ平坦とは言えない遊歩道を進んで行くと尾根道との合流地点に至ります。ここでも神蛇滝と呼ばれる美しい滝の風景を見ることができます。
尾白という名称は、白州の山中に尾が白い神馬が住んでいたという伝説からきているのですが、この神蛇滝にも似たような伝説が残っています。ここは三本ほどの丸太を使ってリッジの先端に立つことができ、ここは左右の深緑が色変わる紅葉の時期にオススメのポイントですね。
尾白川渓谷単体でも十分楽しめますので、ここで尾根道をつかって引き返すのも有り。その場合のルートタイムは2.5hといったところです。

日向山へ直登

写真:本井 良尚

なお、この神蛇滝より不動滝の区間崩落箇所について2017.9.11の段階で復旧はされていませんが、山側に先人達による巻道が出来上がっており、そこまで神経質にならず通行可能の状態です。今回紹介する尾白川渓谷・日向山周回コースはそちら方面ですので、再度気を引き締めて歩を進めましょう。

写真:本井 良尚

不動滝からはルートロスト対策をしておくことをオススメします。例えばヤマレコのID1143978などはしっかりルートログが取れていますので、いざとなったらGPSで確認しましょう。地形特徴として踏み跡が不明瞭であるのも理由の一つですが、どうも自由度の高い視界のためルートを間違う場合があります。それでも登りがい抜群の急勾配が続きますのでアグレッシブに突き進みましょう。ケルン、ピンクリボンは見落とさないように。

写真:本井 良尚

不動滝〜尾白川林道合流地点〜錦滝〜雁ヶ原〜日向山
この区間で2h程度が目安といったところ。尾白川林道合流地点は、尾白川渓谷から登ってきた場合、右方面の錦滝が正解ですが、逆に左に行くと黄蓮谷の沢登り取り付き地点でなんと甲斐駒ヶ岳に直登する素敵なルートなんですよ。こっちには薄暗いトンネルがありますので間違わないように。
錦滝は気軽に滝壺降下できますので楽しみに向かうのも良いと思います。東屋で一休憩したところで脇の日向山ルートに入っていきましょう。これでもかと言うぐらいの急斜面を登って行き前方が徐々に明るくなってきたら、雁ヶ原まであとわずか。山塊が白肌に変わっていく様は衝撃の限りですよ。

後半のハイライト!まさにホワイトビーチ日向山

写真:本井 良尚

砂浜のように足をとられながらヒーこら登っていくと日向山。厳密には写真は雁ヶ原のもので景観映えはこちらの方が上かと思います。これらはすべて花崗岩が風化しつつある状態で触ってみると発泡スチロールのように軽くボロボロとれる不思議な感触。辺り一面真っ白な風景はまさに山上のホワイトビーチですね。

写真:本井 良尚

高感度もすこぶるあります。さらに日向山は晴れた日には白い山肌、青い空、見渡せば甲斐駒ヶ岳が堂々とそびえ立つ絶景地に変貌します。こんな素晴らしい風景はそうそう無いでしょう。

写真:本井 良尚

休憩しつつほどなくして下山にとりかかることにしましょう。日向山のピークは雁ヶ原の向こう、だだっ広い砂浜の向こうにあります。尾白川渓谷から直登した場合、下山ルートがわかりずらいですが右手方面、林付近に道標がありますので見落とさないようにお願いします。1hほどで矢立登山口駐車場、さらに道路を挟んでさらに下れば尾白川渓谷駐車場に戻ることができます。最後は竹宇駒ヶ岳神社で無事帰還できたことをお礼参拝して、軽喫茶おじろの店主に顔を出しにいきましょう。
尾白川渓谷駐車場(2h)〜不動滝(2h)〜日向山(1.5h)〜尾白川渓谷駐車場
とルート距離的には10km前後、おおむね5h〜6hがルートタイムとなります。

超高濃度の赤湯がある「尾白の湯」がすごい!

無事、尾白川渓谷・日向山周回コースを完登したところで、超回復しに尾白の湯を頂きに参りましょう。
尾白の湯は帰り際の白州・尾白の森名水公園べるが内にありアクセスがとても良い温泉。泉質はナトリウム塩化物強塩温泉で超高濃度、あの有馬温泉と同じです。特に露天風呂の赤湯はもはや海の中に入っているかのようなしょっぱい感覚、体が超回復してくれますよ。今回の登山はなかなか体に堪えると思いますので、帰りのマイカー運転も十分に気をつけて帰ってくださいね。

■関連MEMO
尾白川渓谷
http://www.hokuto-kanko.jp/guide/ojiragawa_valley
ヤマレコ 尾白川渓谷・日向山周回子コース
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1143978.html
日向山
http://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p2_2225.html
尾白の湯
http://www.verga.jp/?page_id=41

【トラベルjpナビゲーター】
本井 良尚

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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