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茅葺き屋根の古き良き里山が残っていた!南会津・前沢曲家集落


福島県南会津の山奥にある「前沢曲家集落」。曲家と呼ばれる茅葺き屋根の民家が並ぶ集落なのですが、観光地として整備される事なく、現在も普通に住人が生活している現役の集落なのです。
その光景は、唱歌「故郷」を聞いて思い描く、古き良き里山がそのまま広がっています。そんな誰しもが懐かしい気持ちになれる、素朴で小さな集落をご紹介します。

前沢曲屋集落はこんなところ

写真:右肩

前沢曲屋集落は、深い山々に囲まれた素朴で暖かい雰囲気の集落。清流の川や、その先に見える茅葺き屋根を見ていると、まるで昔の山里へ迷い込んだ様な懐かしい気分に。不思議と心が安らぎます。
十数軒残る茅葺き屋根の民家は、保存や観光目的では無く、現在でも人々が普通に生活し現役である事が凄いところ。この様な集落がまだひっそりと残っているのです。
この貴重な集落は、2011年に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

写真:右肩

前沢曲家集落の茅葺き屋根住宅は、写真の様にL字形をした「曲家」と呼ばれる建物が特徴です。
玄関のある手前側で牛や馬を飼い、奥側が人の生活スペースという間取りで、人と牛や馬が同じ屋根の下で暮らしていました。
明治40年、集落は大火に遭い全戸消失してしまいます。その後、同一の大工集団によって一斉に住宅が建てられたので多くが曲家の住宅となり、統一的な景観が生まれるとともに集落の特徴となりました。

昔懐かしい水車小屋・バッタリ小屋がお出迎え

写真:右肩

集落へ入ってすぐ右側に、茅葺き屋根の「水車小屋」がありますので寄ってみましょう。
集落から流れてきた清流で水車を回しており、水が流れる音が心地良いです。

写真:右肩

水車を回した清流は、下流に建つ「バッタリ小屋」へと流れます。
柄杓ようなところに水を貯め、満杯になると下がって水が流れ落ち水平位置に戻ります。そのときの反動で杵が動き、穀物などを突きます。
水平位置に戻ると「バタンッ」と大きな音が。これがバッタリ小屋と呼ばれる所以で、昭和30年代頃までは全国の農村でよく見られた様です。

茅葺き屋根曲家が建ち並ぶ集落を散策してみよう

写真:右肩

曲家が建ち並ぶ集落内は、素朴で落ち着いた雰囲気です。
茅葺き屋根に木の柱、白い漆喰の壁の家々は風情があります。トタン屋根に替えたり建て替えた家もありますが、同じ色彩で統一されていますので雰囲気は崩れていません。
集落内には、山から湧き出した清水が用水路として流れており、綺麗な清水を頂けるコーナーがあります。さらに無人販売所も設置され、住人が手作りした野菜や工芸品等が並んでいます。
これらの茅葺き屋根住宅は、人々が生活をしている普通の民家ですので、建物内はもちろん敷地にも入れません。住人の迷惑にならない様、道路を散策して楽しみます。

写真:右肩

茅葺き屋根の曲家をよく見ると、アルミサッシの窓に湯沸器や換気システムの吸排出口があり、BSチューナーや灯油タンクが設置され、工夫しながら現代の住環境に対応している事が伺えます。
明治時代に建てられた古民家に住み続けるのは、色々と苦労があると思われます。前沢曲屋集落へ入る際に支払う入園料は、茅葺き屋根をはじめ集落の景観を守る為に活用されています。

写真:右肩

茅葺き屋根の曲家が並ぶ集落内は、どこを切り取っても絵になり、写真撮影が好きな方には堪らないでしょう。

曲家資料館で茅葺き屋根曲家の暮らしを覗いてみよう

写真:右肩

移築された茅葺き屋根の曲家が「曲屋資料館」として公開されています。集落の一番手前にありますので、帰りに寄ってみましょう。
曲家は住人がいますので、建物内はおろか敷地にも入れません。前沢曲家集落で唯一建物内を見学できるのが曲家資料館なのです。

写真:右肩

曲屋資料館の建物内は全て開放されており、自由に見学する事ができます。
ガイドの方もいますので、集落や曲家での生活の様子を聞いてみると良いでしょう。冬は2mも雪が積もる豪雪地帯で、大雪の時は数日間孤立する事もあったそうです。
農作業や山で使っていた、昔ながらの様々な道具等も展示されています。
曲家資料館の公開は、4月〜11月上旬の8:30〜16:30です。冬期間は閉鎖されます。

美しい前沢曲屋集落を高い所から眺めてみよう

写真:右肩

茅葺き屋根の民家が並ぶ集落ですから、できれば高い所から眺めてみたいですよね。そんな方にお勧めしたいのが、集落を見下ろす事ができるビュースポット2ヶ所です。
まずは、割と気軽に行けるのが魅力の「鹿島神社」です。
集落の一番奥まで道路を歩くと、あぜ道のような上り坂の先に素朴な鳥居と細い石段、拝殿が見えます。ここを登れば鹿島神社があり、茅葺き屋根が並ぶ様子を見下ろす事が出来ます。

写真:右肩

体力に自信のある方は、まさに集落を一望できる展望台へ登ってみましょう。
集落から国道を渡った反対側に「かやぶき屋根の見える丘」と書かれた看板があり、展望台へ登る歩道があります。
結構な急勾配と急階段となりますが、森に囲まれた歩道を10分程登ると到着します。
展望台からは、前沢曲家集落全体を一望できる素晴らしい景色を眺める事ができます。茅葺き屋根の曲家が多く残る様子がよく分かり、昔懐かしい故郷の光景が広がります。
歩道を登るのは大変ですが、お勧めのビュースポットです!

前沢曲屋集落で、懐かしい日本の姿を体感して下さい!

日本古来の姿を残す茅葺き屋根住宅の集落と言えば、まず世界遺産の白川郷を想像する方が多いと思います。福島県内にも有名な大内宿があります。
有名どころの茅葺き屋根住宅の集落は、観光地化して店や宿として商業利用されているケースが多いです。
前沢曲家集落は、商業化される事なく昔のままの集落で有り続けています。
知名度も決して高くなく、交通の便も悪い山奥ですので訪れる観光客は多くはありません。だからこそ、ゆっくり落ち着いて散策できる穴場的スポットです。
ここは、時間の流れ方が街とは絶対的に異なり、素朴でとってもゆったりしています。
昔懐かしい里山の風景をゆっくり堪能できて、気持ちも癒される前沢曲家集落。一度足を運んでみませんか?

■関連MEMO
南会津町観光物産協会舘岩観光センター 前沢曲家集落
http://www.tateiwa-tic.jp/maezawa/

【トラベルjpナビゲーター】
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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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