• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)

えっ、安藤忠雄設計ホテルが1泊3600円!?姫路「星の子館」


安藤忠雄設計のホテルに1泊大人3600円から!
そんな驚き価格の宿が兵庫県姫路市にある。姫路市宿泊型児童館「星の子館」だ。最上階には天文台があり毎日天体観望会。乳幼児が一緒でも気兼ねなく過ごせる施設まである。
「児童館だから子ども向けでしょ」と思ったなら大間違い。市内外はもちろん、外国人も宿泊できる公共の宿なのだ。
大人だけでもひとり旅でも大丈夫。姫路市宿泊型児童館「星の子館」を紹介しよう。

姫路城から車で15分!星が見える宿・姫路市宿泊型児童館「星の子館」

世界文化遺産・国宝姫路城から西にわずか8キロメートル。15分ほど車を走らせると自然に囲まれた桜山公園がある。春は山桜、秋は紅葉、夏は涼しく子ども向けの自然観察イベントなどが開かれる公園だ。
園内には「姫路市自然観察の森」や「姫路科学館」、「兵庫県立こどもの館」と県や市の施設が集中している。それだけ自然が豊かで環境が整っているということ。その中にたたずむ施設が姫路市宿泊型児童館「星の子館(ほしのこやかた)」だ。

写真:塚本 隆司
写真:姫路市

「星の子館」を設計したのは、日本を代表する建築家・安藤忠雄。
姫路の建築物といえば、世界文化遺産・国宝「姫路城」以外には思い浮かばないかも知れないが、姫路城付近には有名建築家が設計した建物が数多くあるのだ。
安藤忠雄の設計は「星の子館」と同じ桜山公園内の「兵庫県立こどもの館」、姫路城の西に建つ「姫路文学館」と3棟。
姫路城の北、シロトピア公園内には、黒川紀章が設計したトイレ付き休憩所「扇観亭」。丹下健三設計の「兵庫県立歴史博物館(姫路城北東)」や「姫路市保健所中央保健センター(姫路市坂田町)」などなど。近代建築以外にも江戸や明治・大正の建築物もあることから”建物めぐり”を目的に姫路へやって来る人もいるほどなのだ。
建築に興味がある人にとっては、安藤建築に安価に泊まれるというだけでも好奇心を刺激されるはず。おそらく、安藤建築の宿泊施設としては最安値だろう。子どもたちも迷路のような館内に大はしゃぎだ。

安藤忠雄建築と児童館らしい暖かさが魅力の「星の子館」

写真:塚本 隆司

自然の中にたたずむ外観。一見、連続するつづら折りの階段にドキッとするが、スロープもエレベーターもあるから大丈夫。心を揺さぶられる感覚が随所に見られるのも安藤建築の魅力だ。

写真:塚本 隆司

館内に一歩踏み込めば、コンクリートの打ちっ放しから生み出された開放的な空間が広がる。フロントに目をやれば、手作り感満載の案内表示。子どもたちを迎える温かさにあふれている。
フロントの脇にはちょっとした物販コーナーがあり、星好きの子どもたちに欠かせない品がならぶ。さすが“天文台のある宿“といった感じでワクワクしてくる。

写真:塚本 隆司

姫路市宿泊型児童館「星の子館」は1992年に開館した。飾られている大きなタペストリーは、25周年記念イベントで制作されたもの。子どもたちの手形でいっぱいだ。作成時のにぎやかさが今にも聞こえてきそうで、この施設のもつぬくもりが伝わってくる。

口径90センチの反射望遠鏡がある星好きにオススメの宿「星の子館」

写真:塚本 隆司

「星の子館」は天文台、児童館、公共の宿がひとつになった施設。姫路の中心部に近いのに、自然に囲まれた静かな公園内には飲食店はおろかコンビニすらない。辺りは暗く天文台としては、もってこいの環境なのだ。
星の子館では、昼と夜に“天体観望会”が無料で開かれる。“天体観測会”というより、ゆっくり楽しみながら惑星や星を眺めるということで“天体観望会”だ。

写真:姫路市宿泊型児童館 星の子館

昼の観望会は、学校が休みの土日祝、夏休み期間中に開催される。予約は不要だが、時間など事前に公式ページで確認しておこう。
夜の観望会は予約制で宿泊者が優先される。
内容は、まず天体観測室でその日に見える星の話しなど専門員が解説。その後、最上階の天文台に設置された口径90センチの反射望遠鏡で実際に観測したり、屋上に出て星座の話しを聞いたりと、子どもたちだけではなく大人もワクワクする楽しいひとときを体験できる。時間は1時間程度。
ただ、相手は自然。悲しいことに天気が悪ければ天体観測はできない。たとえ雨が降っていなくても、厚い雲に邪魔されることも。こればかりは運に任せるしかないが、観測が出来ない日には星にまつわるクイズ大会など、十分に好奇心を満たしてくれる。

安いけど安心、気になる宿泊施設の内容は

写真:塚本 隆司

宿泊型児童館の「星の子館」。至れり尽くせりの旅館やホテルとは違う。1室(バリアフリー)を除きバス・トイレは共用。地下に宿泊者専用の大浴場がある。布団は自分で敷くスタイル。特別感はない部屋だが、窓から見える景色は自然がいっぱいで気持ちがいい。
客室数は、定員6名の和室(10畳)が11部屋と定員15名の大広間が2部屋ある。大広間は、合宿や何家族か一緒に宿泊することもできる。
価格設定は児童館らしい仕組みで、18歳未満が一緒の宿泊と大人だけの宿泊では変わってくる。18歳未満と一緒の場合、食事なしなら1泊大人3600円。中学生〜高校生なら2800円、3歳〜小学生なら2000円、3歳未満は無料という驚きの価格だ。大人のみでも4人以上なら1人3600円で宿泊できる。
食事や楽しいイベントが一緒になったプランもあるので、詳しくは公式ページを見て欲しい。

写真:姫路市宿泊型児童館 星の子館

児童館らしい施設があるのも「星の子館」の特徴だ。マンガや宇宙・科学の雑誌がそろった読書ルームや児童向けのプレイルーム、おもちゃや遊び道具がそろった「なかよしホール」など。定期的に開かれる子育てイベントは、宿泊者も参加できる。トレーニングルームの卓球台は大人にも人気だ。

レストランでも乳幼児と一緒に気兼ねなく過ごせる「星の子館」

写真:塚本 隆司

乳幼児を連れての外食は気を使うもの。「星の子館」のレストラン「キラキラ・レストラン」は児童館らしく、少しくらい子どもが騒いでも気兼ねせず食事ができる。

昼食の部は、一般客も利用できるため平日でもにぎやか。ママ友が子どもを連れて集まっている感じだ。テーブルもほどよい間隔が空いており、子ども向けの食器やイスも充実。それでいて、大人も満足できるメニューがそろっている。
人気は「鶏のから揚げ定食」や「手作りハンバーグ定食」。スパゲティーなどもある。写真は「ふわふわオムライス」。

写真:塚本 隆司

食事付きの宿泊者に向けた夕食メニューも充実。
3歳から小学生には、エビフライとハンバーグのキッズプレート。大人には、ブーブープラン(こだわりポークの陶板焼き)やモォモォプラン(牛肉の陶板焼き)、おととプラン(肉と魚の欲張りプラン)と、ネーミングは子ども向けのようだがしっかりとした内容のメニューがそろっている。写真は「ブーブープラン」。

写真:姫路市宿泊型児童館 星の子館

安藤忠雄設計では最安値、天文台がある公共の宿・姫路市宿泊型児童館「星の子館」

姫路市宿泊型児童館「星の子館」は、安藤建築の宿泊施設の中でもおそらく最安値の公共の宿だ。
場所は、姫路城から車で約15分。駐車場代も無料。バスならJR姫路駅から神姫バス【37番 太市】行きに乗り【星の子館前】下車。約20分で着く好立地にある。
星に興味がある子ども連れなら、道路を挟んだ向かいに建つ「姫路科学館 アトムの館 」もおすすめ。世界的にも屈指の大きさを誇るドームスクリーンを備えたプラネタリウムがあるのだ。
星や建築に興味のある人、乳幼児が一緒でも気兼ねなく観光したい人にとって、これほど安くて楽しい宿は他にないかも知れない。

■関連MEMO
姫路市宿泊型児童館 星の子館
https://ssl.himeji-hoshinoko.jp
アトムの館 姫路科学館
http://www.city.himeji.hyogo.jp/atom/
姫路市ホームページ
http://www.city.himeji.lg.jp

【トラベルjpナビゲーター】
塚本 隆司

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

あなたにおすすめの記事

オリコントピックス